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三洋電の前期、発表済み決算上方修正、米国基準、純利益134億円に

三洋電の前期、発表済み決算上方修正、米国基準、純利益134億円に

損失を過去に計上

 三洋電機は十七日、四月に公表した二〇〇四年三月期連結決算(米国会計基準)を修正すると発表した。二十八億円だった純利益は百三十四億円になった。資産評価に関し米会計基準をより厳格に適用した結果、前期に計上するはずだった損失を過去の決算期に計上することになったため。その分、過去に計上した利益は減る。

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:具体的な内容は、主として、
① 投資等の評価減の認識時期
② 暖簾(営業権)の時価評価方法及び償却年数の見積もり
などについて、米国会計基準のより厳格な解釈を適用したものであります。
これらは、基本的に損失の期間配分に関わるものであり、認識すべき事業年度に遡及して修正処理したものであります。


米国基準では、過去の損益が誤っていた場合、過去にさかのぼって修正することになります。有価証券報告書などでは、2年分の貸借対照表と損益計算書が表示されますが、前年度の期首の剰余金が昨年度表示されたものから修正されることになります。
一方日本基準では、基本的に過去の損益を修正することは認められていません。当期の損益計算書に、前期損益修正という名目で表示されることになります。
一般的に米国のほうが過去を修正することに関しては極めて柔軟であるのに対し、日本では一度言ったことは変えられない、というような風土があるような気がします。個人的感触に過ぎませんが。

ところで、具体的に米国基準の何を適用した結果修正にいたったのか、その辺は明らかではありません。評価減の認識時期がそんなに基準上違うとは思えないのですが。また、営業権の償却年数の見積もりといいますが、そもそも米国基準では償却自体が認められなくなっているはずです。どうもしっくりきません。

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