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ある米国公認会計士の白馬山頂への挫折(2)

白馬山観光局のサイトより
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向かうのは登山口は猿倉というところである。しかし、朝5時ごろ行く手の道路には、突然、「豪雨により通行止め」との文字が出没しゲートが閉まっている。豪雨とはいっても昨日の話で、現在空は明らかに白んできている。しばらくしてやって来た村の係員の話によると、この道路の担当は国交省で、現在担当者への連絡が取れないので、しばらく待ってほしいとのこと。

しかし、何時までたってもやってこない。7時半の時点でしびれをきらし、猿倉登山口まで歩くことを決意。近くの二股臨時駐車場に車を回し歩き始めると、なんとものの10分もしないうちに、ゲートは開かれ、次々と車が登ってくる。呆然としながら、ひたすら登山口までの坂を登り続ける。本来車で10分のところを一般道を一時間以上歩き続けてようやくスタートラインの登山口に到着。この時点で9時。既に4時間遅れ。それでもぎりぎり頂上にはたどり着けると信じていた。

登山届やら、トイレやらで登山口を出発したのは結局9時半。それでも、白馬尻までは大したことはなく、ほぼコースタイム通りに進む。「ようこそ大雪渓へ」の岩が出迎えてくれる。


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ここでしばし休憩を取り、20分ほど山道をさらに進むと大雪渓が姿をあらわす。ふもとはアイゼンをつける人々でいっぱいである。いよいよ雪山(ってほどではないが)に踏み出すのだ、という妙な緊張感が体を走る。

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早速我々もアイゼンをつけ始める。が、なにぶん全員初めて。自分の分はともかく、義父、義母そして愚息の分Gな時間がかかる。こういうことは事前に練習しておかねば、と反省。

この大雪渓は2時以降は先に進むことが禁止されている。すなわち、2時を過ぎると山小屋までたどり着くのが難しいということである。普通より明らかに劣っている我々のパーティーが出発できたときは12時を既に回っていた。どうも一つ一つの出来事の回り方がよくない。頂上征服に黄信号が灯った。

それでも、まだ前に進むことは諦めていなかった。雪渓を踏みしめ一歩一歩登っていく。アイゼンをつけているとはいえ、それなりにスリップする。
しかし、愚息の様子がおかしい。少し歩くたびにアイゼンが外れるのだ。周りの人や、下山する人に教えを請うも、
どうも子供用の靴のサイズとは合わないことが原因と分かってくる。外れるたびに付け直しているのでは到底先に進めないので、結局アイゼン抜きで先に進むことにする。かなり滑ります。愚息を引き上げながら登るので、こちらもややばて気味となる。

なんとか2時間ちょっとで大雪渓の上まで到達。しかし、今度は義父が待てど暮らせど登ってこない。どうもかなり消耗しているようだ。大雪渓の上は強風。待っているこちらは段々体が冷えてきて、余力がない状態となってくる。妻が下まで降りて、義父を連れてくるが、義父の顔色が体力の限界を訴えていた。現在3時前。ここから頂上まで普通に行っても3時間近くはかかる。このパーティーではその時間をキープすることも無理であろう。まして頂上はかなりの突風で、体を固定するのが大変な状態であるらしい。決断のときであった。

「撤収」

なぜか、下山となると皆元気となる。義父はさっさと先頭に立って下山していくし、愚息にいたってはスキーの真似事をしながら降りていく。手をつないでいるこっちが逆に転倒するありさま。下山となって、それぞれがそれぞれのやり方で雪渓を楽しむことができるようになった。

5時ごろ、「ようこそ」の案内板があった近辺(白馬尻)の山小屋に宿泊を申し込み、同時に山頂の宿にキャンセルを入れる。こういったことは日常茶飯事なのか、宿の対応も手馴れたものである。手続を待っている間の景色は絶景。雪渓も楽しめたし、撤収はしたものの、来てよかったかなと思う。

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