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ストック・オプション会計基準は平成18年4月1日以降から適用で調整

e-トーマツより

:企業会計基準委員会(ASB)のストック・オプション等専門委員会が8月17日に開催され、開示や適用時期などについて議論が行われた。ストック・オプション等の会計基準等の適用時期については、平成18年4月1日以降開始する事業年度から適用する方向で調整に入ることが提案されている。

ストックオプションにおける日本の会計の扱いについて、しばらくウォッチしていなかったのですが、知らない間に適用期限の検討の段階までいっているようです。論点整理公表時にはまだ費用処理しないというのも一つの選択肢であったはずなのですが、いつの間にか費用処理強制が既定の事実となっているようです。

私個人的は、いまだに費用処理の考え方になじめない古い人間なのですが、さりとて費用処理の考え方を論ぱくするほどの理論を持ち合わせているわけではないので、これについてはここでとどめるとして。

となると、ストックオプション給与課税の高裁判決に対する鳥飼事務所の見解に対する
磯崎さんのコメント

:2番目の反論も、ストックオプションの費用計上問題でちょっと弱含みですが。

が、「弱含み」ではなく、今後反論として成り立たなくなることになります。

では当局が給与所得というのであれば、会社側はこれを給与として税務上損金算入を認めてくれるのか。
現在は「確定決算主義」の縛りがありますので、たとえ給与だとしても会社の決算上費用処理していなければ、損金処理も認められないでしょうが、18年4月以降企業が費用処理を始めたら、損金算入を認めてくれるのか。
「高裁判決では、ストック・オプションの行使益は、それを付与した親会社の損失によって、付与を受けたものに提供されたものと判断している。」というのであれば、損金算入を認めてしかるべきですよね。

法人税法上損金の計上には「債務確定主義」をとっており、その判定には次の要件があります(法人税基本通達2-2-12)

(1) 当該事業年度終了の日までに当該費用に係る債務が成立していること。
(2) 当該事業年度終了の日までに当該債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。
(3) 当該事業年度終了の日までにその金額を合理的に算定することができるものであること。

(3)がかなり怪しいですが、会計基準が金額を合理的であると定めているのであれば、それを無碍に否定することができるのかどうかですね。

もっとも、給与所得といっても従来より役員賞与は損金算入が認められませんので役員賞与にあたらないことがとりあえずの前提です。しかしながら、役員賞与の損金不算入の制度は、委員会等設置会社の執行役賞与の費用処理や、あるいはASBJで進められている役員賞与の費用化強制の動きなどに左右される気配は今のところないようです。やはり「それ」と「これ」は別物なのでしょうか。

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Comments

>が、「弱含み」ではなく、今後反論として成り立たなくなることになります。

「今後反論として成り立たなくなることにな」ると考えられるから、「弱含み」なんだと思いますが。

【弱含み】
取引で,相場に先行き下がりそうな気配のあること。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%BC%E5%B4%DE%A4%DF&kind=jn&mode=0&base=1&row=1

Posted by: Tetsuya Isozaki | 2004.08.23 at 12:02 PM

ご指摘ありがとうございます。

「磯崎さんのコメント

:2番目の反論も、ストックオプションの費用計上問題でちょっと弱含みですが。

で指摘されている通り、この「2番目の反論」は今後反論として成り立たなくなることになります。」

とこの場を持ちまして訂正させていただきます。


Posted by: KOH | 2004.08.29 at 08:50 AM

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