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企業会計基準、日米欧共通化へ始動(9/27日経)

企業会計基準、日米欧共通化へ始動

:日本の基準を決める企業会計基準委員会(斎藤静樹委員長)は、日本基準と国際会計基準の差を埋めるため、国際会計基準理事会(IASB)と協議機関を設ける。年内にも設置し、早ければ2006年までに議論を集約する。すでに欧州連合(EU)が全面採用する国際基準と米国基準との共通化作業が始まっており、日米欧の企業会計基準の共通化を目指す。資金調達を中心に企業のグローバル経営を後押しすることになりそうだ。

:ただ日本基準と国際基準では、企業が合併する際の会計基準やリース資産の会計処理、年金会計などで対応が異なる。市場関係者からは「日本基準は透明性に欠ける」との指摘が出ていた。


例に出ている、「企業が合併する際の会計基準」については基準ができたばかりで、適用はおろかまだ実務指針ができていない状態。「リース資産の会計処理」に至っては議論が収拾つかなくなり、業界での検討を待っている状態です。国際会計基準との統合を目指すとは言っても前途は多難であるというのが一実務家の率直な感想ではあります。

しかしながら、統合の意思があることを内外に表明し、統合に向けてのポーズをとって行くことは非常に重要であると思います。概してそのあたりの宣伝が日本は非常に不得手であるというのが定説ですので。

例えば、企業会計基準委員会の声明には、このようなものがあります。Convergenceに対する当委員会の姿勢- IFAD Report「GAAP Convergence 2002」に関して

これは、IFADという団体が調査した「GAAP Convergence 2002」というレポートに対するものなのですが、このレポート、国際会計基準の適用または国際会計基準との統合の予定がない国として世界で3カ国、日本、サウジアラビア、アイスランドをあげています(p16)

確かにこの当時、国際会計基準の適用や統合が具体的俎上にのぼっていたわけではなく、かつその実現も茨の道であることは予想できることから、IFADのアンケートに対しては生真面目にそのように答えた結果、そのような不名誉を蒙ってしまったというのが真相のようです。そのためこのアンケートは日本の真意を表していないという声明をあわてて出したいうことです。

実際には日本は国際会計基準の多くの部分を取り入れ、国際会計基準審議会には理事も輩出しており、また解釈指針委員会等の討議にも参画し、資金援助も他国には決して劣っていないはずなのに、宣伝の巧拙の差によってこれだけのイメージダウンになってしまうわけです。

こんなことを未然に防ぐためにも、統合へのスタンスを明確にしておくことが望まれます。たとえ実際には時間がかかろうとも、統合への努力をし続けていることをアピールして行くことが今後ますます重要になって来ると考えます。

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