【本】「不安イライラクヨクヨがなくなる本」内藤誼人 「ため息の時間」唯川恵
歳とともに不惑(まだそこまで歳いってませんが)どころか、ますます小心度に磨きがかかってきました。そんな中すがる思いで「不安イライラクヨクヨがなくなる本」(内藤誼人)を購入。そもそもこんな本を手にとって買ってしまう自分が好きになれないのですが。。。
心理戦がらみの書籍が話題の著者の(おそらく)最新作。心理学の専門家のようです。
しかしながら、
「自分が対人不安だと思っている人は、友人とお酒を飲むときに緊張するかどうかを考えてみてほしい。おそらくは、全く緊張しないであろう。」(p128)緊張するんです。小心者は。「不安イライラクヨクヨ」を抱える人は。たとえ友人であろうとも。そんな相手は友人ではないと切り捨てられてしまうのかもしれませんが、切り捨てられると私には友人がいなくなってしまいます。
「恋愛にまさる人生の楽しみはない。既婚者だって恋のパワーを生かしてみよう」(p161)。そのように器用に恋のできる既婚者はこんな悩み持たないんですよ。小心者は新しい恋をしたらその恋に対して「不安イライラクヨクヨ」を抱えてしまうんです。既婚者だったらなおさらでしょう。
そのほか「ほどほどの基準、達成可能なルールを自分に課せ」(p98)といいつつ、一方で「できないという限界点を自分で設けるな」(p142)と言ってみたり、「人まかせにせず、自分でやれることを増やすと活力や積極性がアップする」(p88)といいつつ、「仕事は一人で抱え込まず、苦しいときには手伝ってほしいといえる人になろう」(p109)と言ってみたり。教えを請おうと思った迷える子羊は右往左往するばかり。
結局、「心臓に毛が生えていると自認している」(p128)方には所詮小心者の気持ちなど分からないのだな、というのが正直な感想でした。
で、「恋のパワーを生か」すために、唯川恵「ため息の時間」を購入。疲れているときはこのような主人公が若すぎない軽い恋愛小説が癒しになります。「バス・ストップ」「終の季節」、強そうだっだけど、実は脆かったおじさん。タフネゴシエーターよりこんな人たちに親近感を感じます。
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