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ビール3社、減損対応加速(12/15 日経金融)

ビール大手三社が「固定資産の減損会計」に対応した損失処理を加速する。2004年12月期にキリンビール(2503)が減損会計を早期適用するほか、アサヒビール(2502)とサッポロホールディングス(2501)も売却などで固定資産の損失を一部処理する。三社とも八月の中間決算発表時に比べ特別損失額が膨らむ見通しだが、業績好調や特別利益の上乗せなどで吸収する。

アサヒは不動産整理損として約250億円を特別損失に計上する。不動産管理子会社のセンチュリー開発企画を解散し、同社が保有する賃貸物件や物流用地など全ての資産を売却する。アサヒは今年二月の中期経営計画発表時に固定資産の減損会計導入に伴う損失を約300億円と試算しており、減損処理が必要な資産の六分の五を前倒し処理する計算となる。


斜め読みして、突っ込みどころ満載と思いネタにしようと思いましたが、よく読むとそうではないことに気づきました。没にするのも忍びないのでそのままネタにします。

まず、減損会計の強制適用は2006年3月期からです。その前年度は早期適用可能ということになっており、早期適用するのであれば、中間期からの適用が必要となります。さらにその前年度(早々期適用)であれば、適用することを妨げないととされており、この場合は中間決算では適用しないことになっています。その辺のくだりは以前のエントリを参照ください。

現在2005年3月期ですので、通常は中間決算で想定していない減損損失が計上されることはありえません。ここが突っ込みどころ1でした。

しかし、上は3月決算を前提とした考え方です。基準において早々期適用を示した文言は、「平成16年3月31日から平成17年3月30日までに終了する事業年度に係る財務諸表及び連結財務諸表についても適用することを妨げないものとする。」というものですので、3月決算以外の企業については現在も早々期適用の年度が継続していることになります。12月決算のビール各社では今度の年度決算がはじめての減損会計適用可能年度となるわけです。中間期で計上していない減損損失が年度決算で計上されることもあるわけです。

また、「減損処理が必要な資産の六分の五を前倒し処理する計算となる。」との表現を見て、「いや、減損会計を早期適用するのであれば、全資産に適用するのが原則であり、一部だけ処理するなんてあり得ない」という趣旨の文章を書こうとしていたのですが、それも私の誤解。5/6の資産を売却してしまうのですね。減損会計と関係なく売却損失が計上されるとの意味のようです。実現損を計上するのなら何ら問題はありませんね。

(written on Dec.19)

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

なるほどですね。
私も読んでいて何度か突っ込みそうになりましたが、最後に納得です。

Posted by: 田舎の公認会計士 | 2004.12.19 at 07:24 PM

なるほど、2月決算の小売にとっては、最後の最後まで考える時間ができるということなんですね。
3月ばっかりいっているので、忘れていました。

Posted by: grande | 2004.12.26 at 03:10 AM

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