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UFJショック-焦点を聞く 日本公認会計士協会会長 奥山章雄氏(5/27付 日経金融)

-「4月末時点で一旦発表した業績予想を再修正したことに中央青山監査法人(奥山氏は代表社員)の関与や責任はないのか」
「UFJに限らず、全ての事業会社について業績予想の段階で監査法人がOKを出すことはあり得ない。その後の決算監査で必ず修正事項が出てくるため、予想段階で承認すれば修正できなくなるからだ」
「銀行が自信を持って発表するならどうぞ、という話だったと思う。監査法人が数字を全く知らなかったとは思わないが、OKとは言っていないはずだ」

監査法人の立場としてはまさにこの通りなのでしょう。おそらく、銀行と監査法人間には何らかの数字のすりあわせがあったものとは思いますが、監査報告書にサインするまでは最終の数値ではないというのが監査法人の立場であり、業績予想に関しお墨付きを与えたとは絶対言わないでしょうし、会社側としても監査法人の事前のお墨付きはこの程度のものであると考えておくべきでしょう。

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欧州銀行界 IASBに反発(5/27日経金融)

:2005年からの欧州の上場企業に適応が義務付けられる国際会計基準に欧州銀行界が激しく反発している。銀行界は、新しい基準のうち、特にデリバティブ(金融派生商品)関連の基準について「決算のぶれを大きくする」と主張、基準を作る国際会計基準理事会(IASB)に見直しを求め、政治力を使って揺さぶりをかけている。意見調整の期限は6月半ばだが、難航している。

反発の具体的内容がこの記事からは詳しくわかるわけではありません。ただ、昨年どこかの国を席巻した株式の評価損は計上しなくてもいいといった低レベルの話でないことは確かなようです。

欧州銀行界の要望の一つは「キャッシュフローをヘッジするデリバティブの時価評価を自己資本とは別項目で計上できないか」というものだそうです。将来のキャッシュフローに対するヘッジ効果は、最終的にそのキャッシュフローが実現するときに表れるのであり、ヘッジに使用したデリバティブ商品を時価評価すれば、キャッシュフロー実現損益と計上のタイミングがずれてしまうため、それまではその損益インパクトを繰延べ、差額を資本の部においておこう、といったのが「デリバティブの時価評価を自己資本で計上する」ことの趣旨です。

銀行の決算、規制の内容については明るくありませんが、結局銀行はそれぞれの自己資本のレベルによりいろいろな規制を受けるようなので、このことが会計基準の問題をいたずらに複雑化しているきらいがあります。会計上の問題と銀行規制上の問題をうまく切り分けることが必要と考えます。財務諸表はある一定の基準を元に作成したものに過ぎず、全てのステークホルダーが加工なしに使用できるほど完璧なものではありませんから。

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M&Aも脱「対等」の時代――セガ株、2割のプレミアム(5/24付日経金融)

:先週にサミーと経営統合すると発表したセガの株価が堅調だ。一時は統合発表直前と比べ19%上昇した。
これは、経営統合に伴いセガの株主が受け取るプレミアム(上乗せ価格)にほぼ匹敵する。米投資銀行の幹部は「持ち株会社方式で経営統合するからといって対等だとは限らない。今回は比較的大きなプレミアムがついており、サミー主導による統合であることを明確に物語っている」

「持ち株会社方式で経営統合するから対等だ」という常識がもともとあったのかどうかは知りませんが、あったとしてもそれは日本だけのことかと思います。

米国会計基準でも、国際会計基準でも、企業結合の会計基準においてプーリング法と呼ばれる方式が廃止されパーチェス法と呼ばれる方式に一本化されています。パーチェスという単語からもわかる通り、企業結合の本質は買収に他ならない、対等の企業結合などありえない、という考え方がこれらの基準の背景にあります。日本としては、国際会計基準審議会へプーリング法反対の論陣を張ってきたわけですが、それは両者対等の企業結合取引が存在するとの前提に立っていたわけで、どうもその対等の企業結合取引についての経済的合理性について他の国のご理解はなかなか得られなかったと聞いています。

経済的合理性の有無はともかく、実際にそのような取引が存在する以上、日本の企業会計審議会の基準書がパーチェス法一本化とならなかったことは、個人的には止むを得ないことかと思っています。しかし、それらの取引が本当に経済的合理性を持っているのか、持っているのであればなぜ日本においてのみそれが主張されるのか、「対等」な企業結合を行った会社についてそのフォローをしていき引き続き検討を行っていくことが、あえてプーリング法を残し、国際標準といわれる基準に異を唱えた国の責任であるかと思います。

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ソニーなどが米国「新会計基準」を適用(2004.5.24) ---その2

②デリバティブおよびヘッジ活動(SFAS149号)

ソニーの表現を借りると「基準書第133号における他の契約に組み込まれたデリバティブを含むデリバティブおよびヘッジ活動に関する会計処理および報告基準を修正あるいは明確化するものです」とのことです。基本的には定義の明確化および一部の金融商品に関する扱いを定めたものであり、一般の事業会社にはほとんど影響がないものと考えられます。

③負債および資本の両者の特徴を持つ金融商品の会計処理(SFAS150号)

ソニーの表現を借りると「この基準書は、負債および資本の両者の特徴をもつ金融商品に関わる計上区分および測定の方法について規定しています」とのことです。まあ、そのまんまなのですが、この問題はそもそも負債とは何ぞや、資本とは何ぞやという話になりますので、非常に時間がかかっています。とりあえず、一部の金融商品についての扱いを示すにとどめ、大きな問題はこのプロジェクトの第2段階に先延ばしされています。この段階では、やはり一般の事業会社にはさほど影響がないものといえるでしょう。


④変動持分事業体の連結(解釈指針46号)

これはかなり複雑で、かつ影響が大きいものです。他の基準に関しては影響が軽微であるとしているソニーも、この解釈指針に限っては、その適用により2,117百万円の損失を計上したとしています。TDKの表現を借りると「解釈指針第46号改は変動持分事業体の主たる受益者による連結について規定しております」とのことです。

これは、エンロンがSPE(Special Purpose Entity)を駆使したスキームを使用していたことに端を発しており、SPEの範囲を広げVIE(Variable Interest Entity)と定義づけ、連結すべき会社の範囲をより大きくするのが趣旨となっています。

⑤複数の製品・サービス等を提供する取引における収益の認識(FASB発生問題専門委員会報告(EITF)00-21)

ソニーの表現を借りると「この基準書は、複数の製品・サービスや資産使用権等を提供する場合の取引をいつ、どのように会計処理するかについて規定しています」とのことです。
契約自体は一つで、対価も総額しか設定されていないが、実際にはさまざまな要素の物品譲渡あるいは役務提供があり、そしてそれがさまざまな時期に行われている場合、いつの時点でどれだけの収益を計上するべきか、ということにつき定めているものです。原則的には、一部納入したものがそれのみで価値のあるということあれば、収益計上が認められ、売価については、公正価値を基準として総売価を比例配分した金額を計上することになるようです。

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ソニーなどが米国「新会計基準」を適用(2004.5.24) ---その1

経営財務No.2673 

:平成16年3月期上場会社の連結決算がほぼ出揃った。今決算で注目されるのは、新会計基準、すなわち(固定 資産の)減損会計の早期適用状況だが、すでに米国では適用から数年を経ており、新たな会計基準がいくつも適用の運びとなっている。

:それは、米国式連結財務諸表を作成している33社が発表した連結決算短信をみると、明らかだ。ソニーやTDK、 日本電信電話などに「新会計基準の適用」といった記載で目にすることができる。会計基準のコンバージェンスが叫ばれる中、米国会計基準への関心はさらに高まることが予想される。

まるで米国の会計基準が包括的に変わってしまったかのような見出しだったので、確認してみたのですが、この一年くらいで出たいくつかの基準書をその通りに適用したという当たり前の話のようです。

この記事で書かれている、「新会計基準」というのは、以下の5基準のようです。

① 資産除却ににかかる債務に関する会計処理(米国財務会計基準書(SFAS)143号)

NTTの表現を借りると「有形固定資産の除却に関連した法的債務を負債として認識し、公正価値が見積もり可能な場合には、これらの債務発生時に公正価値で評価することを義務付けております」ということです。例えば、原子力発電所など、その設備を撤去する場合に多額の費用がかかるものがあります。この費用はあらかじめ見積もっておき、負債として計上することを要求するものです。単純にその費用が100であるとすると
有形固定資産 100 / 除却関連負債 100
といった仕訳を追加し、負債と固定資産を両立てすることになります。
有形固定資産のほうは何年かに渡って減価償却していくことになりますので、この撤去費用も撤去時ではなく、何年かに渡って費用計上されるということになります。

但し、基本的には一部の特殊な産業向けで、一般に広く適用される基準ではないと言えるでしょう。

(続く)

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今週分一気にアップ

以上、今週分一気にアップしました。最近忙しくて書き込む暇がありません。

・・って暇がないってのは何も変わっていないのですが、問題はいつもネタ整理に使っていた帰りの電車の時間が、どんどん侵食されていることにあります。

その真因は会社から貸与されているFOMA。なんといってもドラクエⅠがプリンストールされているため、ついつい帰りの電車の時間で立ち上げてしまいます。最初は立っている時間限定だったのですが、最近では通勤の時間まるまる占領するようになってしまいました。目も疲れるし、決してよくないのですがね、やめられないんですよ。

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