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事業税外形標準課税のC/F上の取り扱いについて

田舎で暮らす会計士のBlogより、

:前期まではP/Lの法人税等とB/Sの未払法人税等は同じ税金を対象としていたので、C/F精算書上は「未払法人税等」の前期差額全額を「利益剰余金」の前期差額から調整したP/Lの「法人税等」の金額と調整して「法人税等の支払額」としていましたよね。

:そこで、未払法人税等に含まれている「事業税の外形標準課税」相当額は法人税等の支払額で調整せずに、「その他負債の増減額」か「事業税外形標準課税」として区分して「営業活動によるC/F」の「小計』の上で、「税引前当期純利益」を調整する形で表示することで一件落着となります(^_^)。

なるほど。
キャッシュフロー計算書作成の現役を離れている間に、そのような論点があったのですね。うちはどうやっているんだろう、と一瞬頭をよぎりましたが。。。

結論からいいますと、米国会計基準適用会社には関係なかったです。

日本基準のキャッシュフロー計算書は、「税引前利益」がその出発点となります。従ってキャッシュフロー計算書を作成する場合は、損益計算書における「税引前利益」を、キャッシュの増減があったものとなかったものに区分する必要があります。


従来の貸借対照表上の「未払法人税等」の金額は、「税引前利益」に影響することはありませんでした。未払法人税の相手勘定は基本的には「法人税等」か「現金預金」しかありえなかったからです

これが外形標準課税の導入により「未払法人税等」の相手勘定に「販売費および一般管理費」が登場するようにりました。したがって、未払法人税等の増減額の一部だけが「税引前利益」に影響してくることになりました。このため「未払法人税」の増減の内容を区分することが必要となってきたわけです。

ところが、ソニーの決算短信 18ページの連結キャッシュフロー計算書を見ていただければ分かりますが、営業活動によるキャッシュフローの出発点は「当期純利益」となっています。したがって「当期純利益」の内容全体について、キャッシュの増減を判断すればいいことになります。その中身が税引前の項目であるか否かを問わないわけです。このため「未払法人税」の増減の内容を区分する必要はないことになります。

なぜ、このような差があるのか背景はよく分かりません。
最終数値は変わらないので、さしたる差ではないですが。

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アソシエント粉飾決算、全常勤取締役が辞任

アソシエント粉飾決算、全常勤取締役が辞任

:東証マザーズ上場で、ソフト開発のアソシエント・テクノロジーは21日、9月29日に公表した2004年7月期連結決算で純利益を約1億7000万円分過大計上したと発表した。決算内容を見直すため、28日に開催予定だった定時株主総会は延期する。利益操作を主導した成重健二前社長ほか、非常勤取締役を除く全取締役が20日付で辞任した。本来の赤字決算を黒字に見せかけていたほか、長期間にわたって利益を水増ししていた疑いもある。

まず、なぜ発覚したのかが非常に気になります。少なくともこの件に関し、会計監査人が重要な役割を果たしたようには見えません。大分合同新聞の報道では前社長自ら内部監査室に報告したとのことです。なぜ前社長が突然改心したのか。どこかからの密告があったのか。続報は今のところ見受けられません。

ところで、アソシエントテクノロジーの決算短信はこちらです。

連結財務諸表は一期分しかありませんので、個別財務諸表を見てみましょう(p33)。
総資産十数億の企業が2億円程度の粉飾を行っていたとすれば当然その歪みがどこかに表れているはずです。
外注費用の未計上や、本来売上原価に上げるべき費用を資産に掲げ利益を過大に計上していた」とのことですので、それがどこに表れているのでしょう。

まず、前年度の前渡金が173百万円と異様に膨らんでいるのが目に止まります。売掛金より大きいというのが尋常じゃないですね。前渡金は将来の作業に必要な金額を取引先に前払いしたものと思われますが、本当に将来の作業に対する対価なのか、棚卸資産にして売上原価計上すべきものはなかったのかという疑念が生じます。もっとも反対に前受金も膨らんでいるようですので、ここはそれほど問題ないという可能性もあります。

次に今年度についてですが、前渡金は減少しているものの前払費用と長期前払費用は増加しているため前年度と同様の疑念が起こり得ます。それに増して、仕掛品とソフトウェアの急増が気にかかります。ソフトウェアの増加要因については「開発用生産管理システムに関わるソフトウェア資産(無形固定資産)の購入による支出116,500 千円」(p5)と書いています。これだけ目立つ投資であれば、会計士も何らかの証憑確認をしていると思いますので、問題ないようにも思えます。となるとやはり棚卸資産の中に実体のない資産が含まれているということでしょうか。ただ、それだけでは1億7千万までの説明は難しいように思えます。

あとは、「外注費用の未計上」とのことですので、資材購入のタイミングを繰り延べている可能性がありますね。それであれば財務諸表にとりあえずは痕跡は残りませんので、意図的にやられると監査上は発見しにくいですね。泣いてもらった取引先がいくつもあったのかもしれません。

これらは後講釈に過ぎませんので、これだけをもって担当会計士の監査手続の十分性を非難するつもりは毛頭ありません。11月末とされる決算修正発表に注目したいと思います。

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会計制度委員会報告第13号「退職給付会計に関する実務指針(中間報告)」等の改正について

会計制度委員会報告第13号「退職給付会計に関する実務指針(中間報告)」等の改正について

:会計制度委員会からの答申「会計制度委員会報告第13号「退職給付会計に関する実務指針(中間報告)」の改正について」及び「「退職給付会計に関するQ&A」の改正について」が、平成16年10月4日の理事会で承認され、同日付けで公表されましたのでお知らせいたします。

:積立超過の全部又は一部の解消日後は、1により積立超過の解消に伴い発生したものとされた未認識数理計算上の差異又は未認識過去勤務債務を、事業主の採用する会計方針に従い費用(減額)処理を行う。積立超過の解消が年金資産の返還により生じたものである場合には、返還額を事業主の資産と退職給付引当金の増加として処理する。

以前公開草案が出た際に記事 にしましたが、これが本決まりになったようです。難しく書いてありますが、要はこちらでとりあげた2商社の会計処理は結局認められなかったということになります。

しかしながら、私がこちら

:ゲーム最中にこの技を使うと宣言したばっかりに、突然その技が反則になるのではおちおちゲームなどやってられない気がしますが。

と書いたおかげで?、最終版はかなりもってまわった書きぶりとなっています。

:「会計制度委員会報告第13号「退職給付会計に関する実務指針(中間報告)の改正について」(平成16年10月4日)は、公表日以降に年金資産の返還が行われた場合に適用する。ただし公表日前に行われた返還であっても、公表日を含む事業年度(当該事業年度を構成する中間会計期間を含む。)に行われた返還について、改正後の本報告を適用することが望ましい。なお、公表日を含む事業年度の開始後、公表日前に行われた返還について、改正後の本報告により確認された会計処理と異なる会計処理を行っていた場合で、重要性があるものについては、その内容を注記する。

つまり、2商社に対し、当初の会計処理を適用してもいいけど、決して望ましいことじゃないよ。望ましくないことをやるんだから、財務諸表にはちゃんとその旨明らかにしておいてね、といっているわけです。まあ協会の最大限の妥協なのでしょうね。

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凡ミスの恐ろしさ

過去の凡ミスが大変な事態を巻き起こし、ずっと後フォローに追われるとともに、週末はショックで精神的引きこもり状態に陥っていました。あー恐ろしい。

やっと立ち直りつつあります。

独り言でした。

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