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日テレが有価証券報告書訂正、渡辺・読売会長名義株で

日テレが有価証券報告書訂正、渡辺・読売会長名義株で

日本テレビ放送網は5日、過去5年分の有価証券報告書を訂正したと発表した。同社株を6.4%(3月末時点)保有する渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長名義の株式が、筆頭株主である読売新聞グループ本社の実質保有だったとする内容。他の読売グループ2社も合わせると読売新聞側の保有比率は8.5%から17%に上昇する。

読売トップによる名義貸しは「両社の親密性のシンボル」として、故・務台光雄氏が読売新聞社社長に就任した翌年の1971年から始まった。

まあ、市場流通株式数に変化はないようですので、西武ほどは罪深くないのでしょうけど、それにしても「両社の親密性のシンボル」という理由はまったくもって意味不明ですね。本来の意図はなんだんったんでしょうか。

不思議なのは、西武鉄道にかかる「読売新聞」の既報で、

西武鉄道による有価証券報告書の虚偽記載問題を受けて、東京証券取引所が、株主名簿の書き換えなどの株式事務を自社で行っている西武鉄道など上場3社に対し、事務を代行会社に委託するよう要請したことが25日、わかった。3社とも要請に応じる方向だ。

 東証が要請したのは西武鉄道と同鉄道グループの伊豆箱根鉄道(東証二部)のほか、大和自動車交通(同)の計3社。

というのがありますが、これとの関係はどうなっているのでしょうね。上場会社で自社で株式事務を行っていたのはこの3社ということなので、日テレは株式事務を外部に委託していたことになりますが、ではこの委託機関が渡辺氏名義の配当を読売新聞の口座に振り込んでいたことになりますね。オーナー企業にはありがちなのかもしれませんが、このような事務が横行しているのだとすれば、東証の要請もあまり実効性がないことになりますね。

しかしながら、

東京証券取引所からの監理ポスト割り当て通知に対して

今回の事態については厳粛に受け止めますが、監理ポスト移行の措置は、従来の東証の実務運用と大きくかけ離れており、青天の霹靂ともいえる通知に戸惑いは隠せません。

ということですが、

伊豆箱根鉄道の割当てに至る経緯・割当ての理由の詳細

同社は、本日、平成12年3月期から平成16年3月期までの有価証券報告書等の訂正の必要が生じている旨について開示した。

この訂正は、同社役員等の個人名義株式について、実質的には同社グループ数社により所有されているものがあり、大株主として記載すべき者に誤りがあったという事実等が判明したことによるものである。

当取引所としては、(1)この訂正の内容が、訂正命令を受ける場合と同等とみなされるものであると認められる相当の事由があると判断するとともに、(2)同社の株式事務の体制等が投資者の保護を損なうおそれがあると考えられ、今後の審査いかんによっては株券上場廃止基準に該当することとなるため、そのおそれがある銘柄として監理ポストに割り当て、投資者の注意を喚起するものである。

これと何らかわらない状況なので、「実務運用と大きくかけ離れており」というのは筋違いではないかと思います。

あと興味深いのは、なぜ発覚したのかですね。以前のエントリにも書いたのですが、この名義貸しの分の受取配当がどのように処理されているかですね。有報上渡辺氏の名義になっている株式の配当は実際受け取っていない渡辺氏は当然申告していないでしょうから、その辺に税務調査が入れば簡単に発覚することになります。逆になぜ長期間発覚しなかったのでしょうかね。

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高まる会計士不信 西武・コクド問題を機に(11/4 日経金融)

:10月13日に発覚した西武鉄道によるコクド株の有価証券報告書への過小記載問題-。ガバナンス(企業統治)の欠落や、オーナー経営の特異性などさまざまな要因が指摘されているが、「企業の監視役」という観点で、公認会計士が適切な役割をはたしたのか、疑問の声が出始めている。行政当局は当面、事態を注意深く見守る構えだが、今回の問題を機に新たな制度議論が盛り上がる可能性がある。

:自民党の小委では「この際、会計士に業務監査もさせるべきではないか」「米国の仕組みを見習って(企業内の情報伝達の仕組みなど)内部統制の監査も義務付けてはどうか」など、会計士の業務拡大を求める意見が多く出た。

:金融庁も来週から、会計士による内部統制の監査をどう考えるかについて、金融審議会(首相の諮問機関)で議論を始める方針。新たな制度整備に向けた議論の機運が徐々に高まっている。ただ、監査項目を増やすような制度が実現すれば会計士の負担も増える。監査報酬の引き上げなど論点が膨らむのは必至で、会計士業界の出方次第では審議会の議論が空転する可能性もある。

「会計士不信」といいながらも、「会計士の業務拡大を求める意見が多く出た」ということは、不信感の対象は会計士ではなく、会計士制度にあると解釈してよいのでしょうか。会計士の業務範囲を拡大すれば、会計士不信が解消するということなのでしょうか。全文引用は避けますが、どうもこの記事、何をどうしたいのかいまいちぴんときません。

監査項目が増えること自体は、会計士業界は歓迎なのではないでしょうか?折りしも、協会あげていろいろなところで報酬上げろキャンペーンを行っている中、業務範囲の拡大は報酬増大の絶好のチャンスと捉えられるかと思います。むしろ議論空転は企業側の出方次第にかかっているかと思います。監査費用以外にも、内部統制監査に耐えうるだけのガバナンスを構築するだけでとんでもない費用と手間がかかりますから。

しかし会計士の業務監査とは、考えもしませんでした。監査役は何をすればよいのですかね。。。。

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「IAS共通化を」 IASB議長日本基準に要望(11/4 日経金融)

:国際会計基準理事会(IASB)のデービッド・トウィーディー議長は、日本経済新聞のインタビューに応じ、日本基準と国際会計基準(IAS)の共通化に関連して、「作業が進めば欧州連合(EU)による(日本基準がIASとほぼ同等になるという)同等性評価を気にしなくてもよくなる」との認識を示した。

「日本基準と国際会計基準(IAS)の共通化」に関しては当ブログのこちら
「同等性評価」についてはこちらを参照ください。

同じになれば、比較の意味はない。当たり前のことを言っているだけで、インタビューとしての価値が乏しいですね。欧州での上場維持のタイムリミットである2007年までに共通化が本当に可能と考えているのか、時間的に厳しいのであれば同等性評価にどのような影響を与えるのか、その辺をもう少し突っ込んでほしかったです。まあEUに関することはトウィーディーさんの任にあらず、ということなんでしょうが。

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堀江氏を草葉の陰に追い込んだ財務分析資料は何処?

NPBの公式見解

:審査された6項目の判断(日経 11/3)より

①球団経営の継続性や発展性 楽天に○

親会社として経常利益、総資産、売上高で勝っている

⑤親会社と球団の経営状況の分析 楽天に○

球団赤字を補填する親会社の経常利益で楽天(145億円)がライブドア(51億円)を上回る。ライブドアの収益源はネット証券に集中。楽天はネット通販と金融事業の2本柱でより安定的。

まず、総資産・売上高・経常利益ですか。そしてセグメントの広範さが決め手のよう。三菱商事あたりが球団経営に最適ということですな。で、金融事業集中は不安定ということでいいですね、宮内さん。

公式見解では、結局財務数値がものを言ったようですが、その割には検討内容がシンプル。「監査法人による財務分析資料」という割にはEDINETで5分も検索すれば分かるような判断材料しか出てこない。まあ、企業秘密の制約もあるのでしょうが、もう少し判断の根拠を示してもらわないと、草葉の陰の堀江さんも浮かばれないでしょう。

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審査報告書 楽天の財務力評価

11/2 日経より

:これは「初年度四十億円の赤字が出た場合」を想定して分析されたもので、ライブドアの経常利益見通し約五十億円の場合は「赤字の影響度は八○%」と指摘。楽天は同百四十五億円の見通しのため「影響度は二十七.六%」にとどまるとした。


なんてシンプルな分析・・・。

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【映画】タイマグラばあちゃん

「生きる」ってことは何なのか。一つの回答がスクリーンの中に広がっていきました。

折りしも、イラクでは一人の若者が(私が映画を見ていた時点の報道では)犬死にした可能性が高く、また彼の実家にはいたずら電話をかけるような暇を持て余している人間が後を立たないという事実。そんな出来事とは無縁な、ただ「生きる」だけのことがどれだけ尊いか。

「何月が一番忙しいつうことはねえがねえ、百姓は、はあ。蒔けばすぐ後を立って草を取んねばなんねえし。収穫するときには、抜いて配ってハセさかけねえばなんねえし、何月が一番つううことはねえな。年がら年中、はあ4月さなって畑さ出はんようになれば毎日が忙しい・・・冬は冬、夏は夏。毎日忙しい。こうしてお客さんがあっ時がオレの日曜だ」

場所は早池峰山のふもと、タイマグラ。「姫神」ネタのときに書いたとおり、岩手出身の私にとってはお膝元。この住所であれば、かつて両親が住んでいた場所からは車で1時間とかからないはず。こんなところに、昭和の終わりに初めて電気がひかれたような集落があろうとは。全く知りませんでした。

半世紀以上前に、開拓農家として入植したじいちゃんとばあちゃん。仲間が山を次々と降りる中、最後の一家となってもこの地を離れず生活する様子を、約15年前からカメラが追い続けています。

監督の澄川嘉彦氏は、元NHKで1991年にこのばあちゃんをテーマとしたNHKスペシャルを完成後も、さらに取材を続け、ついにはNHKを辞めタイマグラに住みついてしまったという入れ込みようです。

「やはり、どうしも50代から60代あたりが一番元気のいいときではないかなあと考えておるわけです。ずっとこの兵隊に行ったあたりは元気はいいけれども考えなどがなってない点もあるんだもんね。やはり自分の身体に一番精力のあるときが何にも驚かないし、仕事をやり得るようだと今考えてみるに思っておるわけだ」

上司にこんなこと言われても、右の耳から左の耳へですが、90代のじいちゃんに言われると、実に説得力があるのです。私などまだまだひよっこ。ひよっこのくせにうだうだ悩むんじゃない。このように叱責されているように聞こえます。まるで今の迷いを見透かされているように。。。

精一杯生きているばあちゃん。でもその姿はなぜかキュートという言葉がしっくりきます。キュートなばあちゃんの姿、味噌と豆腐の香り、清冽な沢。2時間飽きさせません。現地に行ってみたくなること請け合いです。私も実家が近所なので行ってみたいのですが、件のNHKスペシャル放映後、ばあちゃんを訪ねた人が1万人いたという澄川監督の裏話を聞かされると、ちょっと躊躇してしまいますが。

現在のところポレポレ東中野で10:45~と限定的な上映ですが、土日は澄川監督のトークが聞けるようなので、お勧めです。

タイマグラ関係資料
タイマグラばあちゃん
岩手県川井村
ポレポレ東中野
ちほの宝箱
FIELD IN THE WILDLIFE
...タイマグラ
山小屋発 もうひとつの暮らし方
本州唯一のへき地5級校を訪ねる旅

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