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JUSCPAセミナー

20日はJUSCPAのセミナーに参加。
NYSE(ニューヨーク証券取引所)の東京事務所の方から、日本企業のNYSE上場メリットなどのお話。
まあ、営業ですな。ここ2年くらい日本企業の上場がないと言っていました。

まあ以前ならともかく、現在ではSOX法により相当のコスト増が予想されますので、よほどのメリットがないと上場はペイしないかと思います。なにせ経営者に懲役25年リスクがありますから、マネジメントの理解を得るのも大変。

(written on Nov.21)

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西武社長、東証上場廃止を謝罪――ジャスダック上場に総力

西武社長、東証上場廃止を謝罪――ジャスダック上場に総力

:その上で「株主の利便性と投資家保護を最優先するため、ジャスダック市場への上場申請を開始する」と述べた。「当社株を市場で取引できなくなる期間を可能な限り短縮するため、2005年3月期末までのジャスダック上場の実現を目指す。体制整備や上場申請準備に会社の総力をあげて取り組む」という。

既に旧聞に属し、さんざん語り尽くされているところではありますが。。。。。

この記事を見まして、感じたのは自分の発想の貧困さでした。東証があるならジャスダックがあるさ、このような発想は私の平凡な頭脳と常識の範囲を出ない思考法からは出てくるものではありません。この提案をした方は「世話になっている弁護士」(日経金融11/17)とのことで、この常識にとらわれない発想に感服するものであります。

と、思いきや

:「もし、ジャスダックに上場申請すると言い出したら、どう対応しよう」。西武の東証上場廃止の流れが決まった先週末、ジャスダックを運営する日本証券業界の首脳はこんな「アタマの体操」をしていた。(日経金融11/18)

とのことなので、識者には考えうるシナリオだったと言うことですね。

さて、この発表後、株価は急進したらしいですが、いろいろな意見を見る限りでは、「本末転倒」「脱力」といった評価が一般的のようです。私個人としては、私の世代ならきっと知っている堤義明氏の名言をここに送りたいと思います。

「やりたいのなら、どうぞ」

さて、「どうぞ」とは言っても、今回赤っ恥をかかされたジャスダック側の審査が通らなければ再上場は不可能です。これについては、

ジャスダック社長「西武鉄道上場、法令違反解決が先」
西武からはジャスダック側に直接、上場意向は伝えられておらず、現時点で市場運営者として発言する立場にないと強調した上で、「証券会社や監査法人の指導のもと、会社側がコーポレートガバナンス(企業統治)や情報開示体制の課題を解決するのが先決。上場はその先の話で(年度内の上場意向の発言は)順序が逆だ」と話した。また、「上場の準備は引受証券や監査法人が進め、上場申請するかどうかは彼らが判断する」との見方を示した。

と、(私の感覚で見て)極めて常識的なことが語られています。


さて、実際の(形式的な)上場基準ですが、Grande’s Journal に詳しくまとめられています。

ただし、
:・監査意見
 「直前2事業年度の監査意見を必要とし、かつ直前期は無限定適正であること」


についてですが、これについては個人の会計監査人の無限定適正意見が既に出ています。今回の訂正報告書の範囲は、あくまで監査対象外の部分であったはずなので、この無限定適正意見というのは今でも有効であると考えます。したがって(しつこいようですが、形式的には)上場申請にあたっての新任の会計監査人の新たな意見は必要ないのではないでしょうか?

ただ、実際には上場申請にあたっては、財務諸表マターについても新たにデューデリをぎりぎりやることが想定され、そういったことに今まで意見表明してきた個人の会計監査人が耐えられるかというと、実務的に困難なように思えます。

では、結局名前があがっている中央青山監査法人が2期分の財務諸表に対し意見表明をすることになるとすれば、1からの監査を2年分やって適正意見を表明するまでにどれくらいかかるかということです。私は監査実務者ではないので、見積もることは困難ですが、とてもじゃないけど2005年3月上場に間に合わすことなど無理であることは想像に難くありません。そもそも虚偽記載が原因で上場廃止となった会社の監査を引き受けること自体かなりのリスクを背負い込むことになりますので、そのリスクを治癒するためには、かなりの監査手続が必要でしょう。

事実、この件に関して西武側から中央青山に対するラブコールと、この記事に呼応した中央青山叩きはよく見かけるのですが、中央青山側の公式見解はもちろん出ていませんし、私の見る限り中央青山側に立った憶測記事すら見かけていません。

これは、上場とは関係なく、個人の会計士ではコンプライアンス上問題があるから大手監査法人に変更するという意味合いで中央青山側にオファーがあったものの、即時の上場申請の話は中央青山側にとって寝耳に水で、すったもんだしている最中であると私は憶測しているのですが、実際のところはどうなのでしょう。

(written on Nov.21)

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減損算定方法で隔たり 割引率の根拠か、開示を(11/18 日経金融)

:2006年3月期の義務付けを前に減損会計の適用が広がる中、企業による算定方法の違いの大きさに投資家やアナリストが戸惑っている。割引率や資産のグルーピングなど企業側の裁量余地が大きく、算定方法しだいで損失額に大きな差が出ることは以前から指摘されていた。市場では早くもより詳しい情報開示などを求める声が出ている。

:減損会計は固定資産の価値を、資産が生み出す将来キャッシュフロー(現金収支)を現在価値に割り引いた回収可能価格か、売却可能価格で評価する。企業が設定する割引率によって、資産価値は大きく異なる。10年後の百億円を現在価値に割り引く場合、割引率2%なら82億円だが、割引率10%なら38億円にしかならない。

別に減損会計に始まったことではなく、既に退職給付会計でも同じようなことが起きています。退職給付会計では割引率を高めに見積もれば、将来キャッシュフローの割引現在価値が小さくなりますので、負債を小さく見せることにより損失を小さく見せることができますが、減損会計の場合は将来キャッシュフローの現在価値が小さければ固定資産の価値が小さくなりますので、逆に損失が大きくなることになります。

もっとも退職給付会計の場合は「安全性の高い長期の債券の利回りを基礎として決定しなければならない」と規定されていますので、それほど大きな差は生じない(はず)なのですが、減損会計の場合は会計基準で、「貨幣の時間価値を反映した税引前の利率」としており、これは企業の信用力等によって大きく異なることになります。

この減損会計、導入までにかなりすったもんだしたので、いろいろ不備はあるかと思います。しかしとにかく導入できたことに意義があり、まだ早期適用期間中なのでこれから運用で改善していけばいいかと思います。

ところで

:資産の売却価格は不動産鑑定評価や路線価、公示地価などから選べる。ある食品会社は、東京都心部の遊休地を周辺の取引事例より低い路線価で評価した。経理担当者は「決算が好調なので損失を多く計上したかった。貯金のようなもの」と打ち明ける。

こらこらこら。。。。
もともと米国で減損会計が導入されたのは、経営者が交替した場合、一旦巨大な損失を計上して、それからV字回復を印象付ける、いわゆるビックバスと呼ばれる手法の制限にあったと言われています。日本では損の先送り防止としての効果が強調されていますが、このように損失が過度に前倒して計上されていないかという側面から注視していくことも必要と考えられます。

(written on Nov.21)

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「敗軍の将 兵を語る」 帆足 隆氏[元カネボウ会長兼社長]

日経ビジネス 2004年11月8日号「親を斬った中嶋は許せない」

日経ビジネスの先週号ですが、これは凄いです。
元カネボウ社長が赤裸々に本音を語っています。
まさに「敗軍の将、兵を語る」という皮肉めいたタイトルにふさわしいインタビューであります。

文章の一部を紹介することで
この方に、少しだけ同情を示すとともに、このような方をトップに擁かざるを得なかったカネボウ社員の多くの無念を慮り、カネボウおよびカネボウ化粧品の復興を心から祈念いたします。


:僕が指名した、あの野郎(中嶋社長)には、もう本当に怒り心頭でね。子供が親を殺すようなものですよ。先輩をぶった斬るというのは、これはもう常識では考えられない。無礼千万だ。まさかそんなバカじゃないだろうと思っていましたが、そんなのをよく社長に推挙したなと、悔やんでいます。

:それで借入金ばっかりで、(たまっていく)在庫の処理がすぐにはできなかったので、(本社と販社で物品を回遊させる)「低稼働」でずっとやってきたと、こういうことですよ。当時は「粉飾」とはいっていなかった。そんなのは低稼働ですよと、過去からずっと変な仕組みがあった。こういう会社の風土にしたのも伊藤さんの責任でしょうね。

:腹に据えかねたのは今年の6月末の株主総会で我々の責任を問うた(前名誉会長の)伊藤ですよ。

(編注:これは正当な批判かも)

:それで今度は後輩が先輩をやる。もう何かが狂っちゃったんだ。本当に残念です。こんなの、再生機構と一緒になって赤ん坊みたいなことをやっているだけだよ。さらけ出してきれいにすることは誰でもできるわ。

(編注:それが一番難しい)

これらの発言が、日経記者の誘導に引っかかった結果であることを祈ります。
。。。って文章前も書いたような記憶がありますが。

(written on Nov.21)

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金融庁に動き

金融庁にいろいろ動きが出てきているようです。

■ディスクロージャー・ホットラインの設置について


:証券取引法上の開示義務違反等に係る情報収集を行うため、金融庁では、本日、ディスクロージャー・ホットラインを設け、一般の方から情報の受付を開始することとしました。

金融庁がタレコミを受け付けるとのことです。

■ディスクロージャー制度の信頼性確保に向けた対応について

:(1)  来年7月から有価証券報告書等の虚偽記載等に係る検査・報告徴求権限を関東財務局から証券取引等監視委員会に移管する。これに伴う審査体制全体のあり方を金融庁総点検プロジェクトの一環として検討する。

 東証による西武の上場廃止措置ばかりが話題となっていますが、そもそも有価証券の虚偽記載の疑いがあった場合は、提出先である金融庁、およびその業務を代行している各地方財務局がもっと怒らねばならないはずです。しかしながら現状の各地方財務局では検査能力に限界があると思われますので、これを証券取引等監視委員会に移管し権限を強化することは効果的かと思います。これで日本版SECに一歩近づくかも。

:(3)  開示書類に係る分析能力の向上に向け、EDINET(有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)の機能充実、特に、XBRL(財務情報を効率的に処理するためのコンピュータ言語)化に向けた動きを加速する。このため、関係諸団体による「EDINETの高度化に関する協議会」を発足させる。

まず「高度化」よりも、もう少し使い勝手のいいシステムにしてください。。。。

:(4)  全開示企業に対し、株主の状況等についての開示内容を自主的に点検し、必要があればすみやかに訂正報告書等の提出を行うよう、各財務局を通じて指示する。

99%の企業は、株主書換業務を第三者に委託しているから大丈夫、という常識を日テレが見事に打ち破ってくれたため、こんなことになってしまいました。これによって訂正報告書がぼろぼろ出てくるようであれば、代行業者が非難轟々になりかねませんね。


:(1)  財務報告に係る内部統制の有効性に関する経営者による評価と公認会計士等による監査のあり方

あー、ついに来ましたか。サーベンス・オクスレー法の物まねが。これが入ったら実務は大変だ。会計士の就職難対策の打開策ともなりえます。

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西武鉄道の配当金の会計処理

以前に、日テレの配当金がどう処理されているのか、税務上は疑問点だらけと書きましたが、西武とコクドの関係については、ダイヤモンド誌(11/20)が、次のように書いています。

:だが、国税の本当の狙いは、コクドやプリンスホテルが実質保有していた個人借名株に対して西武鉄道が支払ってきた配当金にあると見られる。

:配当金は、名義を借りた個人に対して支払われたわけではなく、コクドが一括して受け取った上で、所得として申告したという。西武鉄道側は「コクドから税の問題はないという報告を受けている」と説明するが、果たして適正に処理されているのか。総会屋への利益供与、有価証券報告書の虚偽記載と立て続けに不正が発覚しただけに、にわかには信じがたい。

信じる信じないはともかく、どのように処理すれば「税の問題はない」と報告できるのでしょう?
コクドが配当として申告していれば、子会社からの配当となりますので、かなりの部分が益金不算入、すなわち税金がかからないことになります。「名義は個人だけど、実質はコクドが受け取っているから税金払わないよ」といわれて「はい、そうですか」と簡単に国税が答えるわけはないと思うのですが。

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増富温泉

瑞牆山のふもとから少し降りたところにあるのがこの増富温泉

旅館の立ち寄り湯に入れてもらおうとするが、宿泊客が満杯のようで余りいい顔をされませんでした。世の温泉疑惑にも関わらずこの辺は繁盛しているらしいです。立ち寄り湯としては、増富の湯を勧められます。


ここは湯船がいくつもあるが、名物は源泉です。27度の湯船はこの時期勇気が要りますが、一旦入ってしまえば、そう寒いものではないです。27度に数分使ってからの33度の源泉は十分に暖かく、登山での疲労を酵素のように分解してしまう威力がありました。

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