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ASBJのオープンカンファランスとやらに行ってきた(1)

こんなイベント取り上げるブログもないでしょうから、多少詳しめに。。。

7/28、東京都市会館にて、ASBJ(企業会計基準委員会)のオープンカンファランスがありました。

これはASBJが毎年創立記念日に行っているもので、カレントな話題を取り上げパネリストの議論を一般公開するというもので、今回で4回目とのことです。

このカンファランスは二部構成となっており、第一部では、まさにカレントな話題。2007年問題とも言われるEUにおける第三国会計基準の受け入れ問題についての説明があった後、第二部では「日本基準の今後の課題」と題して、「連結財務諸表作成の基本的考え方の差異」「日本の法制度による制約」に分けてパネルディスカッションを行う、という形式でした。ただしASBJ西川副委員長によると「ASBJは課題が山積しており、この2点が一番の課題というわけではない」とのこと。

まず、開催に先立って、FASF(財務会計基準機構:ASBJの上部組織にあたる)の遠藤常務理事、およびASBJの斎藤委員長の挨拶がありました。財務会計基準機構は、この1年ほどで会員が急増し、一時期危惧された財政的危機は一応脱しつつあること(それでもまだ厳しいとは言っていましたが)、そして、手狭になってきたため富国生命ビルに移転するとか(一部新聞で報道がありましたが)。確かに今のビルは海外の要人を招くにはちょっと・・・というところがありますのでよろしいのではないでしょうか。そして直接言及はなかったものの、決算発表に加入マークをつけるという施策がまさにあたったということなのでしょう。

次に、第一部は 金融庁の松尾企画官からEUにおける第三国会計基準の受け入れ問題として、CESR(欧州証券規制当局委員会)の技術的助言までの全体の流れについて説明がありました。

もっとも、この講演、このブログを読んでいれば網羅可能かも(笑)、といったような内容でした。個人的にはもっとそれぞれの基準の各論まで踏み込んでほしかったのですが(実務的にどの基準でどのような開示例が出そうかを含めて)、これ踏み込んだ内容について述べられる段階ではないのでしょうね。

この講演の中で気になったのは、IASと日本基準との間に重要な差異があった場合一定の追加情報を開示しなければならないことになりそうなのですが、その監査の扱いをどうするかという点です。このでの差異は重要であるか否かは、基準レベルではなく、企業レベルで評価するため、それぞれの企業の実態によって開示のレベルは異なってくることになります。そのときの監査上の判断をどうするのか、企業の判断の適正性を評価するのか、意見表明はそもそも積極的保証なのか消極的保証なのかなど。要は突き詰めていくと「粉飾追加開示?」があったとき、何を行っていれば監査人は責任を問われないのか。これは結構難儀な問題であるような気がします。

次は、ASBJ石井常勤委員による、ASBJの国際活動に関する報告。これは宣伝めいたところですので省略させていただいて、最後はASBJ新井専門研究員のIASBとのコンバージェンスプロジェクトに関する紹介がありました。

日経などでもよく混同して報道されるのですが、第一部の最初で取り上げたEUの基準受け入れの問題とは別に、IASと日本基準の相違点を明らかにしていき、可能な限り差を縮めていきましょう、という動きがはじまっています。作業の結果IASと日本基準の間には68個の差異が見つかったとのことですが(これは数え方によって変わってきそうですが)そのうち第1フェーズとして5項目を取り上げるということでIASと日本は合意しております(こちらを参照してください)。今回はその進捗状況について取り上げられていました。

(続く・・・予定)

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