純利益 国際基準は2億円増(9/8 日経金融)
日本の上場企業で初めて国際会計基準の財務諸表を公表した日本電波工業は2005年3月期の国際基準の財務諸表を作成した。純利益は日本基準に比べ2億3千万円多い28億円となった。事業買収で発生した営業権(のれん代)を国際基準では償却できないためで、企業の合併・買収(M&A)をめぐる会計基準の違いが反映した事例といえる。
税引前利益に比べ純利益の差額が小幅になったのは、のれん代を償却している日本基準より税負担が重いため。
国際財務報告基準(IFRS)に準拠した財務諸表を作成しているところはほかにもあるのでしょうが、実際にIFRSに基づいていると監査法人のお墨付きをもらっているのは、日本企業では日本電波工業だけということです(伝聞に基づいた話ですので、正確性は保証しません)。
企業結合における「のれん」の償却についてはこの前まで、楽天三木谷社長を交えていろいろもめていた話ですので、ここでは触れません。
気になるのは、引用した記事の後半部分。「税引前利益に比べ純利益の差額が小幅」になるのは、当たり前って言えば当たり前です。同じ税率で計算すれば、純利益の方が差が小さくなるのは当然。まさかそんなことが言いたいわけではないでしょう。
よくわからないのは、理由がのれん代を償却している日本基準より、IFRSのほうが税負担が重いといっている点。
日本基準だろうとIFRSだろうと、支払う税金の金額は変わらないはず。だとすれば税引前利益が小さく同じ税金を負担する日本基準のほうが税負担が重いことになります。まあそんな単純なものではなく、繰延税金資産の計算がいろいろいたずらしているのでしょうが、いまいちピンと来ません。
IFRSによるアニュアルレポートの前年度分については現時点でまだ開示がないようです。
税金費用についても細かな注記がされることが期待できますし、有報でも実効税率との差異について詳細な開示がなされているようなので、公表されてからまた比較してみたいと思います。
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