ACCESS、米パームを買収(9/10 日経)
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)携帯電話向けソフトウエア開発のACCESS (4813.TO)は9日、携帯情報端末(PDA)向け基本ソフト(OS)を手掛ける米パームソース(Nasdaq:PSRC)を3億2000万ドル強で買収すると発表した。買収手続きは年内に完了する見通し。
買収金額は1株当たり18.50ドルと、パームソース株の8日終値である10.09ドルを83%上回る水準。この買収発表を受け、パームソースの株価は急騰した。9日終値は、前日比7.89ドル(78.20%)高の17.98ドルとなった。ACCESS株は、同7万円(2.55%)高の281万円(2万5588ドル)。ACCESSは、NTTドコモ(NYSE:DCM)の携帯電話向けソフトを開発・販売している。
プレミアムが83%とのことですから、買収額のうち4割程度はのれんになるはずです。だとすれば約140億円。この処理はどうなるのでしょうか。米国子会社ののれんということですから、そのまま連結すると子会社部分には米国基準が適用され、のれんの償却費が短期的には発生しないことになります。ASBJでは外国子会社の会計基準を統一する方向で検討していますが、米国基準はそのまま認められる見通しなので、のれんを計上し続けることができますね。ただし毎期減損テストが行われることになりますので、パームの収益性が毎年問われることになり、潜在的に140億円の損失リスクを負うことになります。
一方、日本基準を適用するとすれば、年内買収ということなので、ぎりぎり一括償却が許される期限になるかと思います。ここで一括償却してしまうのか、はたまた通常に償却するのか、いろいろな手段がとりうるかと思います。
業績インパクトは未定とのことなので、どのような処理を考えているのかはうかがい知れません。ちょっとフォローしてみたいですね。
#とここまで書いたら、イーベイがスカイプ買収ですか。これもでかそう・・・
(9月14日追記)
13日付日経には約40億円の販管費としての償却費の発生の可能性がある旨の記事が載っていました。償却はするようですね。しかも販管費ということなので一括償却→特別損失ということでもなさそうです。
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