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民間主導の会計作り 金融庁いらだち募る(11/28 日経金融)

会計制度作りを巡り、金融庁がいらだちを募らせている。会計基準設定主体の企業会計基準委員会(ASBJ)が思惑通りに動かないためだ。きっかけは欧州連合(EU)が域内で資金調達する日本企業に追加の情報開示を求めた「2007年問題」。国際社会と足並みをそろえたい金融庁と、日本基準の正当性も訴えたいASBJの間に微妙なずれが生じている。

「国際会計基準との統合交渉を加速してほしい」、十月、ASBJに直接要請した。ASBJが今年から始めた国際会計基準統合の動きが鈍いため、背中を押した格好だ。金融庁関係者は「このままでは日本の会計基準だけが孤立してしまう」と言う。

そうなんですかねぇ。

そもそも国際会計基準との「統合」(ASBJでは公式には「コンバージェンス」という言葉を使っていますが)と言ったときには2種類の論点があります。

1.2007年までに、日本基準で作成した財務諸表が欧州の資本市場で認められか否かという短期的問題(いわゆる2007年問題)

2.日本基準と国際会計基準を比較して、お互いいいところを取り入れて最終的にはひとつになったらいいですねという長期的な問題

1.の問題はEUが日本の会計基準を認めるのかといった、いわば政治的問題であるため、金融庁が前面に出てくるのは当然であって、「権限を民間に移管したはずの金融庁も一転、日本側の代表として前面に出て、EUと直接交渉を重ねる(記事より)」のは自然の流れです。

2.の問題は最終的には自国(あるいは自経済圏)の会計基準をどう設定するのかと言う問題ですのでこれは会計基準設定主体が前面に出てくる話です。自国の会計基準の話ですから「ASBJは国際会計基準との統合の必要性を認めているが、『すべてを国際会計基準と統合させて良いのか慎重に見極めるべき』と日本の会計基準の良さも生かそうとする戦略(記事より)」をとるのは、これまた当然の話かと思います。まあ動きが鈍いことは否定しませんが。

つまり、お互いが自分のミッションを忠実に果たしているだけのことであり、「外国から"二枚舌"を使う国と受け取られる恐れもある(記事より)」というは、いささか自虐的過ぎる論調かと思います。

むしろこの記事が本当だとすれば、国際会計基準と日本基準との差異で再修正が必要とされているもののひとつである、企業結合における持分プーリング法を残した、企業会計審議会を率いる金融庁がASBJに文句を言っているということが、まさに"二枚舌"であると思いますが・・・

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