ベル24”連結外し”は適切なのか(2) 野村は?
前回の続き・・・
ところで、記事中には「野村さんは米国会計基準を採用しているのに対して、当社は日本基準。あくまで土俵が違う」との発言がありました。では野村はどうしているのでしょうか?
とりあえず有報からの抜粋のみ
プライベート・エクイティ事業
プライベート・エクイティ事業における投資は、それぞれの属性に応じて、公正価値による評価、持分法、または連結子会社として会計処理されております。プライベート・エクイティ事業における連結子会社は、「プライベート・エクイティ投資先企業」と称しています。
公正価値で計上されているプライベート・エクイティ投資にかかる公正価値の変動額は、プライベート・エクイティ投資関連損益に計上されております。公正価値の決定は、当社の財政状態および経営成績に重大な影響を与え、また複雑な要因に基づいた経営者の判断を必要としております。これらの投資を構成する投資先企業は主に非公開企業であり、外部の市場取引価格は存在しておりません。公正価値を算定する際には、当社は対等の立場の売り手と買い手の間の自発的な取引において成立するであろう価格を見積もることとしております。通常、評価は投資先から生じる予測将来キャッシュ・フローを加重平均資本コストにより割り引いた値に基づき行なわれております。資本コストは可能な場合には、同様のリスク特性を持つ公開企業と比較をすることにより算定いたします。キャッシュ・フローはそれぞれの投資先の経営者により実施された予測から算定いたします。プライベート・エクイティ事業の詳細は、注記4をご参照下さい。
(編注 上記の注記4にあたるものの一部)
日本国内のプライベート・エクイティ事業
当社は、成長が見込まれる日本国内においても、100%子会社である野村プリンシパル・ファイナンス株式会社(以下「NPF」)を通じて、プライベート・エクイティ事業を行なっております。同社は設立以来、16の投資先企業に投資し、4つの投資先企業を売却いたしました。平成16年3月期には、4 つの投資先企業に投資し、うち3事業体を連結子会社として会計処理を行なっております。取得価格は、現金収支(純額)で29,491百万円でありました。平成17年3月期には、日本の大手百貨店チェーンであるミレニアムリテイリンググループを含む、「基準書第141号」の規定に基づく企業結合の対象となる 3事業体をそれぞれ別取引として買収しました。取得価格の合計は、63,146百万円でしたが、取得した現金は取得価格に対し、87,554百万円の超過となりました。投資会社会計がNPFに適用できるかどうかが確定するまでは、NPF投資先企業は、それぞれの属性に応じて、公正価値による評価、持分法、または連結子会社として会計処理されております。米国公認会計士協会は平成17年に参考意見書を公表する見込みです。当社は参考意見書が公表された時点で、NPFが投資会社として適格かどうかを判断し、投資会社として適格と判断された場合には、投資先企業は公正価値による評価を行なうことになります。
ミレニアムリテイリンググループ(以下「MRG」)
MRGは、株式会社ミレニアムリテイリング(以下「MR」)を持株会社とした、株式会社そごうおよび株式会社西武百貨店を傘下におく流通グループです。NPFはMRGの資本政策の実施に際し、平成16年7月に20,000百万円、平成17年1月に30,000百万円の計50,000百万円の第三者割当増資を引受け、株主持分の65.5%を取得いたしました。
MRGの決算末日は2月28日であり、当社は当該日付でMRGを連結し、1か月の遅れをもって経営成績を報告しております。当社はMRGを連結するみなし取得日を平成17年2月28日としており、平成17年3月期においては、持分法に基づき損益を取り込んでおります。
平成17年2月28日現在のMRGの要約貸借対照表は以下のとおりであります。
(抜粋)
営業権(連結貸借対照表計上額) 29,950
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