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ストックオプション 49億円費用計上(3/1 日経金融)

トレンドマイクロは、二〇〇六年十二月期に、従業員や役員に付与するストックオプション(株式購入権)について、人件費として四十九億円を費用計上する。同社が採用する米国会計基準で今年から費用計上が義務付けられたことに対応する。日本の会計基準でも〇七年三月期から費用計上しなければならないだけに、ストックオプションが国内企業の業績を圧迫する先駆例として注目される。

米財務会計基準審議会(FASB)は今年六月十五日から費用計上を義務付ける。トレンドの場合、厳密には第二四半期(四ー六月期)からの適用となるが、期中の会計処理の変更は投資家に誤解を与えると判断、期初から適用する。

トレンドは通期業績予想を公表していないが、今期の連結純利益は二百億円程度と、増益率は七%にとどまる。ストックオプション費用がなければ三十三%の増益となる計算だ。


まず、私の記憶では、米国のストックオプションの会計基準は、昨年6月15日以降に開始する事業年度からの適用だったかと思います。ですので、トレンドマイクロが今年の1月から適用するのは当然のことだと思うのですが、適用時期って最近変わったんでしたっけ?

また、49億円というのが税前の金額なのか税引後の金額なのかが気になります。もし税引前の金額なのであれば、おおむね6割程度が純利益増額ののインパクトになります。33%というのは税引き後の金額であることを前提とした計算であるようなのですが、実際はどうなんですかね。


といった重箱の隅問題は置いておいて、トレンドマイクロくらいの規模の企業での49億円というのは確かに大きい金額です(仮に税引後費用が30億円程度であったとしても)。この記事には「ストックオプションの費用計上が05年3月期業績に与える影響」という表が載っています。京セラ、トヨタ等の大企業が例として挙げられていますが、一番大きい京セラで影響額が▲6.1%、トヨタにいたっては▲0.1%とほとんど影響がありません(トヨタの純利益がでかすぎるのですが)。

トレンドマイクロのFORM20-Fを見てみますと、純利益影響額は2002年度8.6億円、2003年度13.5億円、2004年度26.4億円とけっこうなペースで増え続けています(前年度はまだ数値が出ていないようです)。プレスリリースによると、2004年度は5,000,000株の発行数(2回に分けられていますが)。今回の上限が3,000,000株。普通に考えれば費用処理額も減少するはずなのですが、仮に税引後費用が30億円であるならば、2004年度と横ばいの値となります。2004年と比較して行使可能性が高いオプションを発行しているのか、ボラティリティが高くなっているのか。この辺の比較が金融素人にも分かりやすく開示されていればありがたいのですが。

(written on Mar.5)

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