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監査法人への刑事罰焦点 金融審、不正防止へ論議スタート(4/27 日経)

金融審議会(首相の諮問機関)は二十六日、約四十年ぶりとなる監査法人制度の抜本改革に向けた議論に着手した。監査法人に刑事罰を適用すべきかなどが焦点。カネボウやライブドアなど上場企業をを舞台にした粉飾決算を踏まえ、監査法人の役割と責任を大幅に拡大し、不正会計を未然に防ぐことを目指す制度改革を年内にもまとめる。

40年ぶりですか。このまえ公認会計士法の改正があったばかりなのですが、あれは改革に入らないわけですな。

これに対して会計士業界は「監査法人に刑事責任を追及することは解散命令に近い」として慎重な議論を求めた。

個人的には会計業界の実感に近い感想を持っているのですが、実際にアーサー・アンダーセンがたった1度の失敗のために吹っ飛んだり、民間企業でも雪印食品などは食肉偽装だけで清算となってしまったわけで、不正があった監査法人など飛んでしまえ、という方向に議論が流れるのはある程度やむをえない面もあるかもしれません。

ただ、実務的な問題として、代替すべき監査法人が少ないという問題があります。事実ライブドア担当の監査法人が吹っ飛んだだけで、監査の受託先がなくて(その割には偉そうに)記者会見までしてなんとかしてしまった企業がありましたが、実際に大手が飛んでしまったら混乱はその比ではないわけです。実際にすぐに後任として別の監査法人が引き継げるかというと、後任者もリスクについては慎重に調べるでしょうから、全ての会社の公認会計士がすんなり決まるとも思えません。決まるまでにはタイムラグがあるでしょうが、そのタイムラグを市場は待ってくれるのでしょうか?

会合では監査報酬を企業から受け取る「直接契約」では不正に厳しい姿勢で臨みにくい、との指摘が出た。証券取引所や独立した第三者機関が報酬の仲介役となる「間接契約」の仕組みづくりが検討課題となる。

浅学にして知らないのですが、この「間接契約」とやらは実際にどこかの国で例があって実際にワークしているんですかね?いや、例がなきゃいけないと言っているのではなくて、これが実際に施行されたら、世界初になるのですかね?

これも、現在の監査法人のままでは難しいかと。国なりどこかの機関の仕事の割り振りに応じなければならないのであれば、監査法人は企業にリスクがあろうがなかろうが一定の報酬で監査を受託しなければなくなる。それで破綻したときには監査法人に責任有り。これでは割に合わないでしょう。かといって国に責任を負わすのであれば、監査法人のリスクがなくなるので監査自体がワークしないのでは?というわけで私には理想像がいまいちぴんと来ないのであります

顧客から報酬を受け取りながら文句を言うという、報酬の矛盾を完全に解消するには、国が監査する以外の方法はないかと思います。金融機関には金融庁や日銀といった採算性という概念をまったく無視した方々が監査にこられるそうで、それと同じような方々が通常の民間企業に入ってくるということになります。そうなると国が公認会計士を丸抱えして、民間企業に監査に行く。国が監査証明出して、その代わり企業が破綻したら、国が責任取る。かなりの予算増となりますね。企業は国に監査報酬を払うことになります。ん?こうなるともはや報酬ではなく、登録料?うーん、これもいまいち現実味がわかない。

まあどこの国も試行錯誤している話なので、ここは妙案が出るか、審議会のお手並み拝見と行きましょうか。

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