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見かけの業績、株価かく乱(5/19 日経金融)

十八日の日経平均株価は一時、約二カ月ぶりに一万六〇〇〇円を割り込んだ。米国株の急落が投資家心理を冷やしたのが直接の原因だが、期待の高かった企業業績に不透明感が漂い始めたのも響いている。十八日時点の日本経済新聞社の集計では、二〇〇七年三月期の予想連結経常増益率はわずか一・二%。株価押し上げどころか、下支えとしても力不足に見えてしまう。
 だが、会計上の技術的な要因で表向きの予想数字が実態を反映していない企業がある点には注意が必要だ。決算発表シーズンに入って「会社側の予想が事前の市場予測を上回れば買い、下回れば売り」といった機械的な事例が目立つが、表面上の数字だけに着目した誤解に基づく株式売買では、やけどを負うことにもなりかねない。

槍玉に挙げられているのは二社。

新日本製鉄が先月二十八日に発表した今期の予想連結経常利益は、前期より八百七十四億円少ない四千六百億円。だが、前期に八百三十億円あった評価益を今期は見込んでいない。つまり減益の大半は会計上の要因だ。設備改修費など一過性の費用も加味すると、新日鉄は実質的に増益の予想を出したことになる。

ということなので、決算短信を見てみたのですが、今期多額の評価益が出ている旨の記載は見当たりませんでした。そこで決算発表資料のほうを見てみますと、6ページのグラフの説明において「上期原料キャリーオーバー+200、在庫評価差+400、下期在庫評価差+180」との記述があります。キャリーオーバーと在庫評価差の違いがよく分からない、830億円すべてが在庫評価益ではなさそう、などの疑問はありますが、まあ記事の内容に大差はなさそうです。プレゼンで発表しているからいいのかもしれませんが、短信でまったく開示がないというのは若干不親切である印象を受けます。すくなくともセグメント別に一過性のものがいくらであるのか、というのは発表資料からでは分かりません(まあほとんど鉄鋼分野であることは推定できますが)。

いろいろ書こうと思ったのですが、ちょっとまとまらないので備忘としていったん上げておきます。

(written on May 28)

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