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決算短信の総合的な見直しに係る決算短信様式・作成要領試案の公表及び意見募集について

決算短信の総合的な見直しに係る決算短信様式・作成要領試案の公表及び意見募集について

・・・このような状況を踏まえ、当取引所では昨年9月に、決算発表時に投資者が必要とする情報が迅速に開示されるものとなるよう、決算短信に関する研究会を設置しました。研究会では、決算短信の開示内容の見直し、望ましい開示時期等について検討を進め、本年3月に報告書を取りまとめました。
このたび、当取引所では、同報告書を受けて、決算短信の総合的な見直しを行うこととし、決算短信様式・作成要領試案を作成しました。つきましては、以下の通り、同様式・作成要領試案を公表し、決算短信の利用者、作成者その他の皆様からのご意見を募集いたします。

年々分厚くなり、作成者側にとっては決算早期化の弊害となっていた決算短信。決算発表早期化の弊害となっていたとの声も大きく、内容削減に向けてまた一歩踏み出しました。

見直しのポイントは、発表文書に記載されている通りなのですが、個人的なポイントは以下の通り。あくまで作成者の立場からです。

・「営業利益」予想を業績予想の開示項目に追加
いままでは「売上高」「経常利益」「当期純利益」であったかと思いますが、それに営業利益が加わります。いわゆる「ケイツネ」の地位の地盤沈下が始まっている、と言うことでしょうか

・「企業集団の状況」、「連結財務諸表作成のための基本となる重要事項」の省略
直近の有価証券報告書から重要な変更がない場合は省略可能とのことです。

・経営方針の省略
直近の決算短信から重要な変更がない場合は省略可能とのこと。ただし、4年連続して開示を省略している項目については省略不可とのこと。
ただ、経営方針など明らかに定期的な適時性にはそぐわないかと思います。個人的にはわざわざ短信に載せんでも、「わが社のサイトを見てください」で十分なような気がします。

・「投資単位の引き下げに関する基本的な考え方及び方針等」、「親会社等に関する事項」は決算短信から分離。開示内容、時期については改めて公表する予定

「親会社等・・・」については、個人的に面白い(有益かどうかはともかく)開示であると思っていたので、短信から消えるのは残念。どういう形で開示されるのでしょうか。「投資単位・・・」は小さすぎても東証のシステムをぶっ壊すからだめという方針が出されたので書き方が変わるのでしょうか

・「連結財務諸表に関する注記事項」
重要性がないと判断した場合は省略可能とのこと。判断の定量的な基準は特に明示されていないので、会社の判断でいけそうです。どこまでやるかの難しい判断が迫られそうです。

・追加開示事項
特に明記されていないのですが、税効果会計や退職給付にかかる開示に認められていた、決算日から70日以内の追加開示制度については、何も記載がない以上廃止になったと考えてよさそうです。70日以内と言うことであれば、有報の開示の時期とあまり変わらないので、無意味だと言うことでしょう。今後は重要であれば早期に作成しなければならず、この面に関しては負担が増えそうですね。

・有価証券報告書提出予定日
ポイントには明記されていないのですが、様式(案)を見ると「有価証券報告書提出予定日」と言う項目がちゃっかり追加されています。有報の提出日は株主総会とそう変わらないところが普通かと思いますので記載に問題はないですが、半期報告書の提出予定日って発表時に決まっているのですかね?大幅に遅れると穿った見方をされたりして。

コメントの締め切りは8月16日だそうです。第1四半期決算が終了してやっと夏休みと言う中でコメントを提出する酔狂な方がどれだけいるかもまた興味深いところであります。

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Tracked on 2006.08.14 01:43 AM

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