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四日分かった・・・って誰が?

ライブドア 500億円社債引き受け 業務の柱は投資(2/5 神奈川新聞)

ライブドアグループが、昨年のニッポン放送株争奪戦の際に、多額の利益を得た外資系証券会社の手法をまねて、特殊な転換社債を昨年五月から半年あまりの間に五百億円超引き受けていたことが、四日分かった。

ライブドアネタに戻ります。ただ問題はライブドアではなく・・・

もう一つ、ちょっと前にラーメン屋においてあった新聞に書いてあった記事ですが

ライブドアグループの証券取引法違反事件による株価暴落で大損害を被った株主が、個人単位でもライブドア本体、堀江貴文容疑者(33)ら経営陣、監査役らを相手取った損害賠償請求訴訟を簡単に起こせることが26日、分かった。

いままで、私は新聞の「~が、○日分かった」というのは、いままで闇に隠されていた情報が、検察の捜査や、マスコミの取材で明るみに出たことを言うのかと思っていました。しかし、どうも違うらしいのです。

なぜなら、ライブドアがMSCBの引き受けを行っていたことは、ちょっと調べればすぐに分かることです。また法律の事はよく分かりませんが、訴訟法がここ最近大改正したわけではなさそうですから、損害賠償請求を起こせることは、これも公知の情報といえましょう。

ってことは、「~が、○日分かった」ってのは、書いた記者がそのことを理解した日、取材した日、勉強した日、それくらいの意味しかないことになります。この情報を読者に向って表現するということは、あたかも自分が知らないことは読者も知らないはずだ、といわんばかりではないでしょうか?

もちろん記者だって知らないことは多くて当然かと思います。自分が勉強して分かったことを読者に報告する。それも大事な機能でしょう。ただそれならそれなりの表現方法があるかと思います。

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改正企業会計基準第2号 「1株当たり当期純利益に関する会計基準」ほか

改正企業会計基準第2号
「1株当たり当期純利益に関する会計基準」、
改正企業会計基準適用指針第4号
「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」及び
改正実務対応報告第9号
「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い」の公表

 企業会計基準委員会(以下「当委員会」という。)では、会社法(平成17年法律第86号)の公布及び企業会計基準第4号「役員賞与に関する会計基準」等の会計基準等を当委員会が公表したことに伴い、当委員会が平成14年9月25日に公表した企業会計基準第2号「1株当たり当期純利益に関する会計基準」(以下「改正前基準」という。)及び企業会計基準適用指針第4号「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」(以下「改正前適用指針」という。)並びに平成15年3月13日に公表した実務対応報告第9号「1株当たり当期純利益に関する実務上の取扱い」(以下「改正前実務対応報告」という。)について、所要の改正を行うために検討してまいりましたが、平成18年1月24日の第97回企業会計基準委員会において、標記の企業会計基準(以下「改正基準」という。)、企業会計基準適用指針(以下「改正適用指針」という。)及び実務対応報告(以下「改正実務対応報告」という。)を承認しましたので公表いたします。

こちらは、確定基準の公表です。

会社法施行、ストックオプション会計基準、そしてそれにかこつけた純資産の定義の変更など、激動しています貸借対照表の右下部分。その激動にあわせて、1株あたり純利益(以下EPS)の計算も整理しましょう、という改正です。


新旧対応表も公開されています。読んで見ると一見大量ですが、ほとんどが用語の修正であり、実務で変わるところはそう多くないはずです(ここでの実務はあくまで「計算」の実務という意味です)。

実務的に変わるところは、次の部分かと思います。

①役員賞与の扱い

従来(といってもここ2年くらいですが)、EPS計算における分子となる「純利益」からは役員賞与の額を控除していました。もともとEPSの趣旨は、株主が自分たちに配分されうる利益がどれくらいあるかを計算することにあります。役員賞与の支払額は会計上の純利益には費用として含まれていませんでした。株主が配分を期待できる額の中に、明らかに役員に渡ってしまい、配分されない金額があるのは不都合であることから、EPSの計算に当たっては、純利益の金額から役員賞与の額を控除していたわけです。

今回の会社法改正、および会計基準の改正により、役員賞与は明確に会計上の費用として認識されることになりました。すなわち「純利益」の計算に最初から含まれることになったため、今までやっていた調整が不要になった、というわけです。

②純資産の定義

先般の会計基準の改訂により、「純資産」の定義が変更されました。「株主資本」「評価・換算差額等」「新株予約権」「少数株主持分」との4区分に区分されることになりました。1株あたり純資産を算出するに当たって、純資産の額から「新株予約権」および「少数株主持分」を控除することになりました。もともと「純資産」に含まれていないものですので、この部分については影響はありません。ただし「純資産」の計算に含めることになった「評価・換算差額等」の中に「繰延ヘッジ損益」が含まれており、これは従来純資産に含まれていない部分であったので、この部分のみが従来との連続性がないことになります。

③未公開子会社のストックオプションの扱い

潜在株式調整後のEPSを計算する際に、行使価格が期中平均株価を下回っているストックオプションはすべて行使されたものと考えて計算します。それは子会社のストックオプションについても同様です。子会社のストックオプションが行使された場合、親会社の持分が減少しますので、連結としては純利益が減少します。その減少分は潜在株式調整後のEPSの計算に当たって考慮しなければなりません。
従来は、そのなかで未公開子会社のストックオプションについては、平均価格の算定が難しいとのことから考慮しなくてもいいことになっていました。ところが、最近公表されましたストックオプション等に関する会計基準により、未公開株式に係るストックオプションについても原則として公正価値による費用認識が求められることになったことに伴い、未公開株式であっても処理を区分することをしないこととしたものです。

まあ、そうは言っても未公開株式の期中平均株価をどうやって算出するのかという問題がありますが・・・

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企業会計基準適用指針公開草案第15号 「その他の複合金融商品(払込資本を増加させる可能性のある部分を含まない複合金融商品)に関する会計処理(案)」の公表

企業会計基準適用指針公開草案第15号 
「その他の複合金融商品(払込資本を増加させる可能性のある部分を含まない複合金融商品)に関する会計処理(案)」の公表

企業会計基準委員会(以下「当委員会」という。)では、企業会計審議会から公表された「金融商品に係る会計基準」(以下「金融商品会計基準」という。)及び日本公認会計士協会から公表された「金融商品会計に関する実務指針」(以下「金融商品会計実務指針」という。)が定めるその他の複合金融商品の会計処理について、公表時には想定されていなかった物価連動国債などに対しては必ずしも適当ではないのではないかという意見を踏まえ、現行の金融商品会計基準の下で、その他の複合金融商品を適用する際の指針について見直しを検討してまいりました。 今般、平成18年1月24日の第97回企業会計基準委員会において、標記の適用指針の公開草案(以下「本公開草案」という。)の公表を承認しました。 

1/27公表の公開草案の3本目です。

要は

27.前項で示した物価連動国債について、組込デリバティブのリスクが現物の金融資産の当初元本に及ぶ可能性が低いといえるものとして区分処理せず、その他有価証券とした場合には、他の債券と同様に、まず償却原価法を適用し、その上で償却原価と時価との差額を評価差額として処理する(金融商品会計実務指針第74項)

これを一般論で言いたいがためにずいぶん回りくどく、かつ難解な基準になっているようです。いろいろな記事の受け売りによると、物価連動国債を購入した場合の会計処理が複雑で、それが販売不振の原因となっていとの指摘を受け、企業会計基準委員会が改めてあるべき処理を検討して出てきた公開草案であるようです。


そもそも、物価連動国債が属すると思われる「組み込みデリバティブ」の会計処理について、「金融商品会計に係る実務指針」の規定では、以下の条件すべてを満たす場合については、元の金融商品(この例では国債部分)とデリバティブ部分(この例では物価連動部分)につき区分処理することになっています(同188項)

①組み込みデリバティブのリスクが現物の金融資産または金融負債に及ぶ可能性があること。
②組込デリバティブと同一条件の独立したデリバティブが、デリバティブの特徴を満たすこと
③当該複合金融商品について、時価の変動による評価差額が当期の損益に反映されないこと。

そして、組込デリバティブを区別して測定することができない場合には、全体で時価評価し評価差額を当期の損益に計上することになっています(同194項)


これらの細かい定義は長くなるので省きますが、物価変動国債の場合は、物価が変動することにより元本が変動する可能性があるわけですから①の要件は満たします。物価連動という一定の指数に基づいて上下するので、デリバティブとしての要件も満たします。そして、トレーディング目的で保有していなければ評価差額を当期の損益として計上する必要がありませんので、その場合は③の条件を満たします。

こうして①~③の条件が満たされた場合、デリバティブの部分を区分して処理するか、あるいは一括で時価評価し時価変動額を損益として処理するかどちらの選択を迫られるわけです。

この会計処理に関し、「区分は不可能だし実態には合っていない」、「長期保有を目的としているのに、毎期時価評価損益が発生するのはおかしい」などという批判が上がっているようです。

こうした現在の基準に対して、この公開草案ではどのような手当てがなされたかということですが、

現在の基準では、預金、債券等に金利に係るデリバティブが組み込まれた場合、現物のの経済的性格とリスクが密接な関係にあるため、通常デリバティブのリスクが現物に及ぶ可能性はない、と考えられていますが(同191項)それでも元本が毀損する可能性が少しでもあれば、リスクが現物に及ぶ可能性ありと判断されてしまいます(同)。

そこで、まず「金利に係るデリバティブが組み込まれた場合」の「金利」に「物価指数」もその範疇に加えた上で、次の文言を挿入しました。

ただし、契約上、当初元本を毀損する可能性があっても、組込デリバティブのリスクが現物の金融資産又は金融負債の当初元本に及ぶ可能性が低いといえるものについては、組込デリバティブのリスクが現物の金融資産又は金融負債におよぶ可能性はないものとして取り扱う(公開草案第6項)。

そして、物価連動国債については

この際、政府によって平成16年から発行されている物価連動国債(10年債)は、これまでの消費者物価指数の動向等を踏まえ、一般に、組込デリバティブのリスクが当初元本に及ぶ可能性は低いと考えられる(同26項)

と結論付けています。

と、いろいろ理論構成しているのですが、最終的には

「まあ、物価は安定しているんだから、いいじゃないか」

と、言っているようにも見えます。


なお、日経等の報道によりますと、米国では区分処理する必要がない、とされているようですが、大和証券吉井氏稿では、

・区分処理の条件として「保有者が、当初計上された投資額の実質的に全額を回収しないであろうような方法により、契約上決済されうること」とあること。

・「米国のインフレ債券は、わが国の物価連動国債と異なり、契約上の元本が額面を下回ることのないスキームとなっている模様」


とのことです。「決済されうる」のは「うる」なので、米国基準につき本当に報道どおりなのかはやや疑問です(現在原文に当たれない環境なので正確なことはいえませんが)。

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実務対応報告公開草案第19号 「有限責任事業組合及び合同会社に対する出資者の会計処理に関する実務上の取扱い(案)」の公表

実務対応報告公開草案第19号
「有限責任事業組合及び合同会社に対する出資者の会計処理に関する実務上の取扱い(案)」の公表

平成17年8月1日から施行されている有限責任事業組合契約に関する法律(平成17年法律第40号)により有限責任事業組合が定められ、また、平成17年 7月26日に公布された会社法(平成17年法律第86号)では、新たに合同会社に関する規定が設けられました。 企業会計基準委員会(以下「当委員会」という。)では、これらに対する出資者の会計処理に関する実務上の取扱いについて検討し、今般、平成18年1月 24日の第97回企業会計基準委員会において、標記の実務対応報告の公開草案(以下「本公開草案」という。)の公表を承認しました。 本公開草案の公表は、広くコメントを頂くことを目的とするものです。

1/27に3本でた公開草案の2本目。
いわゆるLLPとLLCに出資した場合の会計処理を定めるものです。

といっても、特に目新しいものではなさそうです。
LLPは組合なので従来の組合の会計処理とし、LLCは曲がりなりにも会社なのだから、従来の有限会社同様出資金扱いとするということを確認するための草案のようです。

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実務対応報告公開草案第20号「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い(案)」の公表

実務対応報告公開草案第20号
「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い(案)」の公表

ソフトウェア取引を事業の中心とした情報サービス産業においては、無形の資産であるソフトウェアの内容及び状況の確認の困難さや、その開発を巡る技術環境の高度化及び多様化を背景として、近時、いくつかの不適切な会計処理が指摘されています。この問題の解決には、一層深度のある会計監査の実施だけでなく、収益の認識及び測定に関する会計処理基準の明確化も必要ではないかという意見があります。 企業会計基準委員会(以下「当委員会」という。)では、情報サービス産業におけるこのような問題に対処するため、情報サービス産業における中心的な取引であるソフトウェア取引の収益の会計処理について、その実務上の取扱いを検討し、今般、平成18年1月24日の第97回企業会計基準委員会において、標記の実務対応報告の公開草案(以下「本公開草案」という。)の公表を承認しました。

ライブドア問題にかまけているうちに、いろいろフォローしなければならないものが増えてきました。本業に戻りたいと思います。

1/27に企業会計基準委員会(ASBJ)は3本基準案を公開しています。その中でこの公開草案は一番実務に影響を及ぼしそうなものです。読んでみるときわめて当たり前のことが書いているように感じるのですが、いちいちこれが公開草案になっているということは、この当たり前のことが実務の常識には必ずしもなっていない、ということを示しているものかと思います。

で、私は実務に近すぎて、逆に具体論に立ち入ることができませんので、一般論でお茶を濁したいと思います。(以下いつもどおり、基準の文言には忠実ではなく、かなり意訳をしています)

この草案では、以下のケースについて収益を認識する、つまり売上を上げることについてはちゃんと検討しろ、ということを言っています。

・取引の実在性に疑義があるケース
契約書がドラフト段階でとまっていたり、何で入っているか良く分からない協力会社が一枚かんでいたり、取引自体が正規なものなのかどうか疑わしいケース。

・成果物の提供に疑義があるケース
検収書をもらっていなかったり、もらってる割にはいつまでも金もらえなかったり、検収書すなわち相手のOKをもらっている割にはまだずっと作業していたり、こんなのはソフトウェアの完成とはいえないんじゃないの?というケース

・対価の成立に疑義があるケース
売り上げが上がっているのに、値引きが見込まれていたり、また値引きが常習犯であるケース。

・分割検収について
ソフトウェアの売上にあたって、何度かに分けて検収書をもらい売上計上するケースでは、それぞれの検収時に成果物の提供が終了していることが必要。機能的に出来上がっていないのに、作業したから金もらった、という場合はそれは売上としては扱わない、ということ。

また複合取引についても注意すること。ソフトに保守サービスがついている場合、対価が明確に区分できる場合は、売上計上も区分すべき、ということ。ソフトは提供時、保守サービスは保守期間に応じて売上を計上していきなさい、ということのようです。(もっとも、他方が付随的なものであれば一括で計上してもいいとあります。どこまでが付随的なものなのか、議論になりそう)

最後は収益の純額表示。ハードウェアをメーカー等から仕入れて、それにソフトウェアを上乗せして販売する場合、その上乗せ部分の割合が小さい場合、それは単に企業を通過していくものとみなされ、売上と売上原価は相殺しなければならない、ということらしい。

うーん、言いたいことはいろいろあるが言えない。書かなきゃよかった(笑)

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【読書】「疾走」 重松清

昨年「流星ワゴン」で、私の枕を浮くばかりにしてしまった重松氏。今年はもっと小説を読もうと思っているのだが、何を買うか迷ったら、今年はまず重松作品にしよう、と決めた。本屋ではいつも優柔不断を発揮してしまうので、こういうポリシーを持っておくのもいいだろうと思った。

そして、重松作品は某進学塾でも推薦されていたし、高橋秀樹著「中学受験で子供と遊ぼう」でも、「エイジ」が薦められていた。重松作品なら子供に読ませても、なんて思っていた。

そのポリシー発揮第一作に「疾走」を選んでしまった。表紙に多少の不安があったが・・・

・・・とても子供にゃ読ませられないんですけど。特に下巻。

あのエログロシーンには退いた。もともとその手のシーンは苦手な私にとって重松作品は安心して読める作品であったのに。重松さんもああいうこと書くんだ・・・。

結局そのシーンのせいで、途中なかなか手に取るのが気が進まず、読了にやたらと時間がかかってしまった。ただ、それさえなければ、テンポ良くあっという間に読み進めることがでる。

テンポはよいが、ずっしりとした読後感。絶望感。

どこにでもある家庭が、あるきっかけからもろくも崩壊していく。弱い親は自分の息子を守りきることができず、息子は完全な「ひとり」となってしまう。「ひとり」を生ききった故の悲劇。

自分は親として、強くなれるのか。息子を「ひとり」にしないことができるのか?作品の趣旨とは違うかもしれないが、強く自問せざるを得ない。少なくとも今の自分の答えは「否」であるような気がするから。

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