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上場企業 経営リスク2段階で表示(3/21)

3/21日経(13版)1面

金融庁は上場企業の経営を揺るがすリスクについて、投資家向けの情報開示を強化する方針を固めた。現在は一年以内に企業の存続を揺るがしかねない重大なリスクの公開を義務付けている。今後はこれより前に、リスクの度合いが不明確な段階でも開示を義務付ける二段階制にする。投資家に「銀行が融資を引き上げる懸念がある」といった予測情報などをきめ細かく開示し、株式市場の透明性を高める狙いだ。

日経の文章が悪いのか、はたまた私の頭が悪いのか、この記事では何をどうしたいのかが全くもって分からないのです。

「重大なリスクの公開」というのは、すっかり定着しましたいわゆる「継続企業の前提(Going Concern)」に関する注記のことかと思います。これ以前のリスクが開示されていないか、というとそんなわけではなく、有価証券報告書には「事業等のリスク」という開示項目があります。たとえばYahoo! Japanの有価証券報告書を拝見しますとp19から実に31ページにわたってリスク情報を満載しています。まあ、ここの開示は極端に詳細な例ですが、開示は義務付けられていますので、上場会社は多かれ少なかれこの部分で自社にかかわるリスクを記載しています。実務家としては、リスク情報は開示済みというスタンスであるので、この記事に記載されている方針が、何についていっているのかがいまいち理解できないというわけです。

金融庁の企業会計審議会が24日にも議論を始め、4月にも案をまとめる。金融商品取引法に基づく内閣府令などを改正し、2009年3月期決算からの適用を目指す。

「企業会計審議会」がやるって、どこの部会ですか?「企画調整部会」は最近IFRSがらみのことしかやっていないし、「内部統制部会」は見当違い、したがって「監査部会」でしょうか?
確かに私が指摘した上記の開示は監査項目ではありませんので、これを監査対象にするというのであれば、筋は分かります。しかしながら、

例えば「短期借入金の借り換えができないかもしれない」というように、いわばリスクの芽の段階でも「不確定情報」を開示する。

リスクというのは不確定であるからリスクなのであって、確定したらリスクではありません。「不確定情報を監査する」ということが、(もし)実際にやるのであればどのように行われるのか。はなはだ疑問ではあります。

あと、余談ですが3月決算にかかる開示について、4月に案をまとめて5月(?)に府令を改正し6月(?)に施行、というのはやめていただけませんかね。すでに実務サイドでは決算の準備が走り出しており、必要の情報収集の手配をしております。後出しでどんどん必要な情報が増えてくると困るんです。あ、まさか会社法でも開示が必要なんて言い出さないでしょうね・・・、監査対象になるのであればそうならざるを得ないと思いますが。

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IASB and FASB launch public consultation on a future standard on lease accounting

IASB and FASB launch public consultation on a future standard on lease accounting

The International Accounting Standards Board (IASB) and the US Financial Accounting Standards Board (FASB) today launched a public discussion on lease accounting by publishing their preliminary views in a joint discussion paper.

リース会計のディスカッションペーパーが出たようです。
USGAAP、IFRSとも、現在オペレーティングリースとファイナンスリースに区分している処理を一本化しようという内容、のようです(ちゃんと読んでませんが)。日本は今年追いついたのに、また逃げていかれた、というような印象になります。

詳細内容はこちら

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金融証券市場の追加対策

3/20 日経(13版)4面

:監査法人は、保有銘柄の追加出資による簿価変動の認否や減損の基準の判断で、過度な保守主義に陥らず、合理性にも配慮すべきだ。

「監査法人は~配慮すべきだ」が対策の内容なんですか??
現在の金融庁やJICPAの処分方針を見ながら、「配慮すべきだ」って言われても、監査人さんは大変だと思うのですが。

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関連費用は私の人件費だけ

3/19 日経(13版) 15面

「関連費用は私の人件費だけ」。東証二部上場の業務用洗剤メーカー、ニイタカで内部統制を整備した雑賀努氏はこう話す。売上高百億円強の業態に合わせ、内部統制の整備を簡略化した。


ええ話やな~。
もちろんこの規模で、この監査法人だからできた話なのでしょうが、こういう話が、大企業でももっと出てきてほしいと思います。これが本来あるべき姿なのかなと。

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企業会計基準委員会と国際会計基準審議会が会合し、会計基準のコンバージェンスに向けた進捗状況を確認

企業会計基準委員会と国際会計基準審議会が会合し、会計基準のコンバージェンスに向けた進捗状況を確認


:さらに、ASBJ からは、日本での上場企業によるIFRS の利用の可能性に関する企業会
計審議会企画調整部会から2009 年2 月に公表された「我が国における国際会計基準の取扱
いについて(中間報告)(案)」の概要についても紹介しました。

というわけで、IASBとの定期協議で、2010年にIFRSによる自主的な開示を認める方向が説明されたようです。国際的な公約になってしまいましたのでまずこの方向が認められることになるでしょう。ただ、2010年3月期(つまり来期)から適用可能な企業が一体どれだけあるのでしょうか?気になるところではあります。

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BATICもコンバージェンス?

2009 年度BATIC(国際会計検定)出題範囲について

:なお、2009 年度版BATIC (国際会計検定)Subject2 の公式テキストおよび問題集は、2009 年1 月1 日現在有効に成立している、米国において一般に公正 妥当と認められる会計原則(US.GAAP)、日本において一般に公正妥当と認められる会計原則及び国際財務報告基準(IFRSS)に準拠しております。

いや、方向としてIFRSを取り入れるのは、そりゃ時流というものですので、否定はしませんよ。
でも、USGAAPとIFRS両方に準拠した問題ってどうやって作るんでしょう?
どちらにも相当レベルの知識が必要でそう簡単にできる話ではないと思うのですが。

それとも、IFRS問題とUSGAAP問題と分けるのかな。それはそれで受験者の負担のような・・・

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【映画】男はつらいよ 寅次郎と殿様(第19作)


3/29 川崎チネチッタ

冷静に考えればこれはネタ切れが見えてきた作品とも言えます。冒頭の「鯉のぼり騒動」はいつぞやの「ピアノ騒動」の焼きなおしだし、頑固爺さんに寅さんが妙に気に入られるというのは、博の父との絡みなどでおなじみ。そして、父と娘の愛憎というのは吉永小百合の歌子さんの時を思い出させます。こちらは義父と嫁ですが。

そういう二番煎じがそこかしこで見られるのですが、それをリメイクだと考えると、古い皮袋に、昭和の名優である嵐寛寿郎さん演じる殿様と、曲者三木のり平さん演じる執事が新しい酒を注いだと言えましょう。彼らの大げさな演技が決してすべることなく、同じように変人である寅さんとの相性も抜群で、上質なコメディーの名品に仕上がっているように思えます。

ただ、そのコメディー色が強すぎたため、真野響子さん演じるマドンナの個性が薄いものになってしまい、寅さんの失恋物語も随分と淡白なものになってしまっています。まあここ2回がリリーさん(浅岡ルリ子)とぼたんさん(大地喜和子さん)という強烈なマドンナであったので、正統な清楚な美女路線に戻ったともいえるのですが。

あと、前回見た第17作もそうだったのですが、冒頭の歌で3番が流れています。

「当てもないのにあるよな素振り・・・(忘れた)・・・止めに来るかとあと振り返りゃ、誰も来ないで汽車が来る。男の人生一人旅、泣くな嘆くな、泣くな嘆くな影法師、影法師」

この3番、存在自体を知らなく、カラオケにも(確か)なかったと思うのですが、なかなか良い詞ですね・・・

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【映画】男はつらいよ 寅次郎相合い傘 (第15作)

3/15 川崎チネチッタ

幾多の方々が書いていて、今更陳腐な言葉を重ねるまでもないのですが、紛れもないシリーズ指折りの名作でしょう。チネチッタでの連続上映は6月まで続くのでそれまでは順位付けできませんし、終わったところで順位付けなど野暮なことはしないつもりなのですが、まず確実に5本、そしておそらく3本の指には入ることになるでしょう。もっとも第11作を見てなくては分からない、(いや、観ていなくてもストーリーはつながるでしょうが、味わいは半減するでしょう)という欠点がありますので、この一本というのには勧めにくいところがあるのですが。

とにかく、映画を流れるテンポがやけにいいです。冒頭の夢のシーンはさておき、テーマ曲以降はだいたいマドンナとは比較的関係の薄いサブストーリーから入り、後にマドンナのメインストーリーにと続いて行くのですが、今回は冒頭からリリーさんが登場し、あとはほとんど出ずっぱり。横道それたサラリーマンの「パパ」のサブストーリーはありますが、それはメインストーリーとは密接不可分のものとして進行していきます。マドンナが出ずっぱり、しかも二度目の登場とあれば、ただでさえパターン化されているこのシリーズ、二番煎じとしてだれる部分が出てきてもおかしくないのですが、終幕まであっというまに突っ走ってしまいます。

最後のほうから遡ると、まず「さくらの勇み足」。
なんだかんだ言っても結局兄想いのさくら、その熱意によって何とかリリーさんの想いを引き出すことができたのですが、それをその場に帰ってきた兄にストレートに伝えてしまう。兄の性格を考えれば、そこで手放しにそれを受け入れるはずがないことは分かりそうなものですが、兄の幸せを願う気持ちがそれを盲目にされたのでしょう。ストレートな伝え方をされた寅は「冗談だろ」と流してしまい、リリーさんは「そ、冗談」と煙に巻いてしまう。この二人がこの場で、他にどういう台詞を言えるのでしょうか。この後のシーンでもその行動を悔やむ台詞が出てきますが、明らかに「さくらの勇み足」であるところが、なんとも切ない思いに駆られます。もっともさくらは引き金を引いたに過ぎず、遅かれ早かれこういう運命にはなっていたのでしょうけれども。

題名にもなっている「相合い傘」。
美しいシーンです。某所に動画が上がっていました。何度も観かえしました。山本直純さん、あの顔からどうやって「リリーのテーマ」みたいな叙情的な曲をひねり出すのでしょうか。

「メロン騒動」
たしか、サザエさんにもメロンを家族全員の7等分にしようとしているときに、マスオが腹痛を起こしたのだが、その心配をする前に、サザエが「6等分に変更」と言ってしまい、マスオがふてくされてしまう、というネタがあったと記憶しています(注:記憶は確かなようです。(おやつの行方 参照))。これほどまでに気を使うメロンの分け方。数の入れてもらえなかった寅、それもメロンを受け取った張本人なのですから、拗ねるのはある意味当然。しかし、その正当性をもばっさり斬ってしまうリリーさんの小気味いい啖呵。「ろくでなしのあんたを、大事にしてくれる家がどこにあるってんだ」。おいちゃんや博まですっとしてしまうまさに本音。これだけ本音で啖呵が切れる女性はマドンナではもちろん彼女だけで、あとは実母役のミヤコ蝶々さんを数えるくらいでしょう。しかし、流れ者でありながら帰る家がある寅と、それがないリリー。第11作での別れの原因がまたここで繰り返されるのでした。

「寅のアリア」
この言葉自体このシリーズを重点的観だした最近知りました。で、だいたいはとらやの面々を呆れ返らせるというオチで終わってしまうのですが、今回のアリアはおばちゃんがもらい泣きしてしまうくらいの感動的なもので、珍しくも周りの人々を温めて終わってしまうのです。いつもは寅の人生観が滑稽な形で表れるアリアですが、今回は相手を思いやる気持ちがストレートに出ている異色のものでした。「金があったら想い人の夢をかなえてあげたい」。時代を超えて今でも通じる美しい人の心です。

「出会いと別れ」
言葉とは、強くそして儚い。劇的な再会をした寅とリリー。「あれから何してたの?」「恋していたのよー」。こんなテンポのいい会話ができる二人。それなのに、そのテンポに甘えてしまうと言っていいことと悪いことの区別がつかなくなる。「ホントは捨てられたんだろう?」、このひと言でテンポのいい会話と、二人の仲が急速に失われていく。言葉って本当に恐ろしい。実生活でも自戒の念に駆られてしまいます。

まだまだ書きたいことはありますが、「今昔物語」としてあと3題

・ 「パパ」を演じる船越英二さん。子持ちの昔の想い人に息子がいて幸せそうな姿を見て立ち去ろうとします。25年後、息子の船越英一郎さん、子持ちの松居一代さんと結婚します。
・ そういえば、冒頭に出てきて、「立ってるだけで金が入ってくるんだったら・・・」とタコ社長をうらやましがらせたエリザベス女王。それに対して「いろいろ苦労があるんだよ」とおばちゃん。これから始まるチャールズ皇太子一家の紆余曲折をおばちゃんは御見通しか?
・ 冒頭の夢は海賊船。34年のときを経た今、まさか新聞の一面に海賊対策が出てくる時代になるとは・・・

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