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引当金各論-製品保証引当金

超久々です。

某所でのIFRSの勉強会で発表の順番が回ってきました。お題は引当金いうことで、
ちょうど1年くらい前に出てこのブログでも記事にした本論点整理をネタに最新の状況と各論について報告しようというもの。この場を使って各論ネタの整理などをしたいと考えています。

今回は製品保証引当金。

現行IAS37は引当金の計上要件として、現在の義務であり、発生の可能性が高く、金額が合理的に見積もることができることを挙げています。現在の日本基準に明記されていないのは現在の義務であること。まずこの論点の確認からすると、製品出荷時点で契約上一定の製品保証が義務付けられているのであれば、それは債務性があると言えるでしょう。

日本基準では、製品保証引当金に関する明文規定がない(はず)です。ただ企業会計原則注解18の事例に挙がっており(今後取り上げる引当金はここで例示されているものがベースですが)、また平成10年頃まで法人税法で認められた引当金であったこともあり、代表的な引当金として取り扱われています。明文規定がないこともあり、実際には様々な実務が行われているものと推定できます。

一方現行のIFRSをベースに考えますと、本件はまず収益認識の問題として捉えられます。そもそもこの製品保証サービスが、製品販売に付随して分割できないものなのか、あるいは分割してサービスが可能なものなのかを判断します。分割してサービスが可能なのであれば、それは製品の対価の一部に製品保証の対価を含んでいるということであり、公正価値をベースに対価を分割し、製品保証として分割した対価は、製品保証期間にわたって売上として計上する処理が必要となります。製品販売に付随して分割できないものなのであれば、製品販売後に保証義務について引当金を計上することになるでしょう。

また、収益認識については現行基準を改定すべく、IFRSの公開草案が公表されています。これによれば、製品保証義務をさらに「潜在的な欠陥に対する保証」部分と「顧客に移転したあとの不良に対する保証」部分に分割し、従来引当金と考えられていた部分についても収益の繰延べとして処理する提案がなされています。おそらくこの公開草案が決定すると、製品保証義務に対して引当金を計上する、という実務は消滅し、すべて売上と売上原価という形で表現されることになるかと思います。

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