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引当金各論-売上割戻し引当金

本日は売上割戻し引当金。企業会計原則注解18の二番目に記されており、論点整理でもそのとおりの順番で記載されています。

これは、販売先のインセンティブのために、一定の基準を達成した際に、売上の幾許かを販売先に支払う、いや返すという表現がいいのかもしれませんが、どちらにしろ販売が終了した時点で、契約上支払うことが確定している性質のものであると考えられますので、債務性を持つことは間違いないでしょう。

これも日本基準では明確な処理基準がないかと思います。したがって国内では様々な実務が行われているようです。販売促進費として販売費及び一般管理費を相手勘定として売上割戻引当金を計上するケースが一般的なようですが、売上の戻入とする方法、あるいは販売時点では費用処理せずに支払いベースで費用計上している実務もあるようです。

これがIFRSになりますと、IAS18のpara.10で

It is measured at the fair value of the consideration received or receivable taking into account
the amount of any trade discounts and volume rebates allowed by the entity.

収益の金額はリベート等を控除して計算することが規定されていますので、売上の減額として処理されることになります。販売費及び一般管理費として処理している場合には会計処理の変更が出そうです。

これが、現在公表されている収益認識に関するIFRSの公開草案ではどうなるかといいますと、
(なぜか原文はコピーできなかったので、翻訳版です)

48. 企業が、顧客(又は、顧客から企業の財若しくはサービスを購入するその他の当事者)に対し、現金、掛け、又は顧客が企業に対して負っている金額に充てることができるその他の項目の形で、対価の金額を支払ったか又は支払うことが見込まれる場合には、企業は、その金額が以下のいずれであるのかを決定しなければならない。

(a) 取引価格の減額、したがって収益の減額(すなわち、顧客は企業の財又はサービスについて値引きを受けている)
(b) 顧客が企業に提供する区別できる財又はサービス(第 23 項で説明)に対する支払。この場合、企業は、当該財又はサービスの購入を、仕入先からの他の購入を会計処理するのと同じ方法で会計処理しなければならない。
(c) (a)と(b)の組合せ。この場合、顧客に支払われる対価が顧客から受け取る財又はサービスの公正価値を超過する金額について、企業は取引価格を減額しなければならない。顧客から受け取る財又はサービスの公正価値を合理的に見積れない場合には、顧客に支払われる対価の全額を、取引価格の減額としなければならない。

つまり顧客が別個の販売またはサービスの提供をするのでない限り、それは取引価格の減額とするということなので、書き振りは異なるものの、現状のIAS18と同様に、売上の減額で処理することになりそうです。

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