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2025.12.22

Subsequent Events - その憂鬱な存在

・本稿はゆる会計アドベントカレンダー2025 12/22分記事です。

今年も投稿の機会をいただいたけいたろうさんに感謝いたします。

Photo_20251220095201 

なおタイトル及びここまでの文章は2000字制限の範囲外となります。

ーーーー

2025年12月13日、北日本で起きた地震の余震に注意喚起するために「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発せられました。この「後発」という単語に魂がひゅんっとした方、そんなあなたを想定読者としています。

 

修正後発事象の判断

 

洗練されている皆様向けですので定義の説明は省略します。皆様においては下記の修正後発事象の議論の有益性を考えていただきたく思います。なお以下のショートコントは筆者の書き下ろしのフィクションであり、実体験などほんの少ししか入ってません。

 

ショートコント1:貸倒引当金

 

わい「得意先が民事再生の手続に入りまして…。」

監査人「そうですか、貸倒引当金は典型的な修正後発事象ですので、すぐに修正後の3月末財務諸表をください。」

わ「いや、これは4月中の突発事項が原因で…。」

監「では得意先の3月末の財務諸表を入手して健全性を証明してください。だめなら修正してください。」

わ「この時期にそんなもんあるわけないやないですか。」

監「では突発事項がなかった場合のシミュレーションを示してください。客観性が担保されたエビデンスをもって(中略)。だめなら修正…。」

わ「ぬっ●すぞゴルァ。」

 

ショートコント2:受注損失引当金

 

わ「ここへきて資材高騰とか作業の手戻りなどがあり、このプロジェクトは将来的に損失が見込まれるようになりました。」

監「そうですか、受注損失引当金は典型的な修正後発事象ですので、すぐに修正後の3月末財務諸表をください。」

わ「いや、3月中には異変は報告されてません、4月の情報を織り込んだ今回の見積りで初めて損失に転じたんです。」

監「でも現場は3月にわかってたんでしょ?修正してください。」

わ「そんなチャレンジ行為はあれ以来厳に禁じてます。本当に4月になって発生した事象です。」

監「では、3月末に行われていた場合どのような見積りになるか提出してください。客観性が担保されたエビデンスをもって(後略)。」

わ「ぬっ●すぞゴルァ。」

 

ショートコント3:訴訟損失引当金

 

わ「某国で争っていた損害賠償訴訟、一審で支払いの判決が出てしまいました。」

監「そうですか、訴訟損失は典型的な修正後発事象ですので、すぐに修正後の3月末財務諸表をください。」

わ「待ってください。判決出たばっかりですよ。」

監「4月で敗訴なら3月末でも当然不利ですよね。修正してください。」

わ「いや3月末の弁護士の見解だって当社有利だったんですよ。」

監「地場の弁護士の見解なんて、朝●龍が休場するときの診断書みたいなもんですよね、修正してください。」

わ「いやどんな弁護士が判断したって、3月不利とは出ないですよ。」

監「では、3月末の状況についてセカンドオピニオンを取ってください。あ、監査意見に影響しますんで、期限は1週間以内に…。」

わ「ぬっ●すぞゴルァ。」

 

ショートコント4:プロフォーマ財務諸表

 

わ「カーブアウト財務諸表の目処がたってきましたね。」

監「おつかれさまです。では最後に後発事象確認手続に入ります。」

わ「2025年3月期の財務諸表にかかる後発事象のリストはこちらです。」

監「ありがとうございます。あと2024年度に計上した貸倒引当金の2024年3月末時点の評価の適正性について確認させてください、あと2023年度に計上した受注損失引当金の2023年3月末時点の評価も…。」

わ「待ってください。当時の担当者は異動したり退社したりしていますので、それは困難です。」

監「では、なりかわって現在の担当者に当時の判断を代弁させてください」

わ「そんな大川●法みたいなこと言われても…。だいたい2年前の時点の予見可能性を示すなんて実効性ないですよ。」

監「では、経営者確認書において社長に宣言していただけますか?社長に完全に内容を理解していただかないと、意見ふひょ…。」

わ「ぬっ●すぞゴルァ。」

 

ショートコント5:会社法と金商法の狭間

 

わ「6月1日付で得意先破綻が発覚しました。監基報560実1に書いてあるとおり財務諸表の修正は実務上困難であるので財務諸表において開示後発事象として注記する、ということでいいですよね。」

監「…御社IFRS適用会社ですよね。」

わ「君のような勘のいいガキは嫌いだよ。」

 

暴論:すべての後発事象を開示に


こうして決算のたびにどこかで存立危機事態が発生して、無駄に精神と手数をすり減らすことになっていますが、過去に立ち返って当時のエビデンスをもとに判断をし直す不毛な作業が本当に投資家にとって有益な手続きなのでしょうか。以前も書いたことなのですが、あとでわかったことは「すみません」と謝ってしっかり開示すればすむ話ではないかと思います。いたずらに理屈をこね回すことはかえって会計の恣意性をもたらすことにつながると考えています。あとは投資家の皆さんが何とかしてくれますよ。だって開示を見る投資家のみなさんって洗練されてるんでしょ?

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