決算はつらいよ

予想通り、早速更新を止めてしまいました。面目ない。
どん底の業績に加え、いろいろあって内部統制対応がすっかり後手に回ってしまって、かなりのばたばたです。
それでも意地で宿泊場所にパソコンを持ち込んで、なんとか更新頻度を上げようとしたのですが、どうにもこうにも体力がもちません。体力任せの仕事のやりかたはだんだんつらくなってきています。

てなわけで、4月中はマイペースの更新となりそうです。

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内部統制報告制度に関するQ&A(追加分)

「内部統制報告制度に関するQ&A」の再追加について

やっと出ましたね。例文が。期末日過ぎてからでいいのか、って気はしますが。

というわけで以下内部統制報告書のテンプレ。著作権フリー(笑)

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1【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】
 代表取締役社長××××及び取締役副社長××××は、当社の財務報告に係る内部統制の整備及び運用に責任を有しており、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制を整備及び運用している。
 なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理的な範囲で達成しようとするものである。このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。

2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】

財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である平成 2×年3月 31日を基準日として行われており、評価に当たっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠した。
 本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統制)の評価を行った上で、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定している。当該業務プロセスの評価においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行った。
財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、会社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定した。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、金額的及び質的影響の重要性を考慮して決定しており、会社及び連結子会社×社を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定した。なお、連結子会社×社及び持分法適用関連会社×社については、金額的及び質的重要性の観点から僅少であると判断し、全社的な内部統制の評価範囲に含めていない。
 業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、各事業拠点の前連結会計年度の売上高(連結会社間取引消去後)の金額が高い拠点から合算していき、前連結会計年度の連結売上高の概ね2/3に達している 5事業拠点を「重要な事業拠点」とした。選定した重要な事業拠点においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として売上高、売掛金及び棚卸資産に至る業務プロセスを評価の対象とした。さらに、選定した重要な事業拠点にかかわらず、それ以外の事業拠点をも含めた範囲について、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスやリスクが大きい取引を行っている事業又は業務に係る業務プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業務プロセスとして評価対象に追加している。

3【評価結果に関する事項】
上記の評価の結果、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る
内部統制は有効であると判断した。

4【付記事項】
該当事項なし

(例)
事業年度の末日後、アジア地域における販売強化策の一環として、×社
を買収し、連結子会社とした。この買収は、翌期以降の当社の財務報告に
係る内部統制の有効性の評価に重要な影響を及ぼす可能性がある。

評価結果に関する事項に記載された重要な欠陥を是正するために、事業
年度の末日後、リース事業部に営業担当取締役直轄のプロジェクトチーム
を設置した。同プロジェクトチーム主導で、リース事業部において契約内
容の検討及び承認手続に係る新たな業務フローを整備及び運用し、内部統
制報告書提出日までに当該是正後の内部統制の整備及び運用状況の評価
を行った。評価の結果、内部統制報告書提出日において、リース事業部に
おける適正な収益計上に必要な契約内容の検討及び承認手続に係る内部
統制は有効であると判断した。

5【特記事項】
該当事項なし

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上場企業 経営リスク2段階で表示(3/21)

3/21日経(13版)1面

金融庁は上場企業の経営を揺るがすリスクについて、投資家向けの情報開示を強化する方針を固めた。現在は一年以内に企業の存続を揺るがしかねない重大なリスクの公開を義務付けている。今後はこれより前に、リスクの度合いが不明確な段階でも開示を義務付ける二段階制にする。投資家に「銀行が融資を引き上げる懸念がある」といった予測情報などをきめ細かく開示し、株式市場の透明性を高める狙いだ。

日経の文章が悪いのか、はたまた私の頭が悪いのか、この記事では何をどうしたいのかが全くもって分からないのです。

「重大なリスクの公開」というのは、すっかり定着しましたいわゆる「継続企業の前提(Going Concern)」に関する注記のことかと思います。これ以前のリスクが開示されていないか、というとそんなわけではなく、有価証券報告書には「事業等のリスク」という開示項目があります。たとえばYahoo! Japanの有価証券報告書を拝見しますとp19から実に31ページにわたってリスク情報を満載しています。まあ、ここの開示は極端に詳細な例ですが、開示は義務付けられていますので、上場会社は多かれ少なかれこの部分で自社にかかわるリスクを記載しています。実務家としては、リスク情報は開示済みというスタンスであるので、この記事に記載されている方針が、何についていっているのかがいまいち理解できないというわけです。

金融庁の企業会計審議会が24日にも議論を始め、4月にも案をまとめる。金融商品取引法に基づく内閣府令などを改正し、2009年3月期決算からの適用を目指す。

「企業会計審議会」がやるって、どこの部会ですか?「企画調整部会」は最近IFRSがらみのことしかやっていないし、「内部統制部会」は見当違い、したがって「監査部会」でしょうか?
確かに私が指摘した上記の開示は監査項目ではありませんので、これを監査対象にするというのであれば、筋は分かります。しかしながら、

例えば「短期借入金の借り換えができないかもしれない」というように、いわばリスクの芽の段階でも「不確定情報」を開示する。

リスクというのは不確定であるからリスクなのであって、確定したらリスクではありません。「不確定情報を監査する」ということが、(もし)実際にやるのであればどのように行われるのか。はなはだ疑問ではあります。

あと、余談ですが3月決算にかかる開示について、4月に案をまとめて5月(?)に府令を改正し6月(?)に施行、というのはやめていただけませんかね。すでに実務サイドでは決算の準備が走り出しており、必要の情報収集の手配をしております。後出しでどんどん必要な情報が増えてくると困るんです。あ、まさか会社法でも開示が必要なんて言い出さないでしょうね・・・、監査対象になるのであればそうならざるを得ないと思いますが。

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金融証券市場の追加対策

3/20 日経(13版)4面

:監査法人は、保有銘柄の追加出資による簿価変動の認否や減損の基準の判断で、過度な保守主義に陥らず、合理性にも配慮すべきだ。

「監査法人は~配慮すべきだ」が対策の内容なんですか??
現在の金融庁やJICPAの処分方針を見ながら、「配慮すべきだ」って言われても、監査人さんは大変だと思うのですが。

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関連費用は私の人件費だけ

3/19 日経(13版) 15面

「関連費用は私の人件費だけ」。東証二部上場の業務用洗剤メーカー、ニイタカで内部統制を整備した雑賀努氏はこう話す。売上高百億円強の業態に合わせ、内部統制の整備を簡略化した。


ええ話やな~。
もちろんこの規模で、この監査法人だからできた話なのでしょうが、こういう話が、大企業でももっと出てきてほしいと思います。これが本来あるべき姿なのかなと。

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GMのGoing Concern

http://www.sec.gov/Archives/edgar/data/40730/000119312509045144/d10k.htm#toc75433_20

延々3ページ半、長くて途中で読む気が失せました。
日本じゃ考えられない長さですね

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留保金を雇用対策に?

「ビジネス法務の部屋」

:私が疑問に思いますのは、これほど世間で「企業価値」が話題となっている今こそ、「継続事業のお値段とはこういったもの」というMAご専門の方々の意見が 日本中に広まるのではないか、(もしくは国民が耳を傾けるのではないか)と期待するのでありますが、ほとんど聞こえないのであります。

私もそう思っており、鳩山総務相が何を言っているのか、そしてこのかんぽ問題の論点が未だに理解できておりません。さりとて、この問題に口を挟むには役者不足ですし、ある程度の反論の記事も出始めているようにも見えるので、私はもっと単純な分野にて。


http://www.asahi.com/politics/update/0109/TKY200901090127.html
:また、製造業の派遣切りも論議になり、与謝野経済財政相は「人を安く使おうという傾向が企業に見られるのは残念だ。何兆円の内部留保を持っているところが職を簡単に奪うのはどうか」と述べ、トヨタなどの大企業を念頭に雇用不安を招いている企業側の姿勢を批判した。

いつの間にやら財務大臣にまでなってしまった与謝野氏のこの発言ですが、経理的には違和感ありありです。政治家の方々は内部留保というと、金塊でも隠し持っているようなイメージでも持っておられるのかもしれませんが、もちろん内部留保というのはそういうものでありません。
この文脈で内部留保が語られる場合、金額が多岐に渡っており、定義もあいまいなことが多いです。が、おそらく「利益剰余金」と同値と捉えている方が多いように見えますので、まずその前提で話をします。経理用語としての利益剰余金は大雑把に言うと以下の概念でしかありません。

(当期末累積利益)-(既配当金額)

つまり、儲かったけど「まだ」株主に配当していない金額、が利益剰余金です。たとえその金が機械装置や棚卸資産に代わっていたとしてもそれは利益剰余金としてカウントされたままです。あくまであといくら配当できるかを示す概念に過ぎません。株主は会社に配当を要求する権利がありますから、こうした機械装置や棚卸資産を売り払ってまで配当を要求する権利があるわけです。内部留保を取り崩して雇用を確保しろという議論は、極端に言えば会社の資産を売り払って従業員に分配しろという議論に等しいわけです。まあそれは言い過ぎにしても、現在の内部留保は事業の前提となっており、内部留保を直接利用しようとした場合、一部の事業の継続に影響してくるわけです。まずこの点を理解していらっしゃらない議論が大部分のようにお見受けします。

もう少し進んだ議論では、利益剰余金があるのだから、まだ会社が潰れるまでは行かないであろう、という議論です。つまり雇用維持をした場合はこれからの年度でも人件費がかさんでくる。そうした場合は、損失が膨らむ。その結果として利益剰余金が減少するが、その利益剰余金はまだ枯渇するまでは至っていないのだから、それまでは雇用維持を優先すればいいのではないか、という意見です。こういう議論であればある程度理解できます。

しかしながら、これとて資金繰りが続くことが前提となっています。人件費減少を織り込んだ決算でもすでに今期から大企業での大幅赤字決算が予想されている中、必要なキャッシュが今後とも調達できるとは限りません。今後の配当余力が不明で利払いもどうか分からない企業には銀行も投資家も金を出してはくれません。利益剰余金があったところで、その分キャッシュが無尽蔵に出てくるわけではないのです。

現在の派遣切りの実態、いや、正社員にまでそれが忍び寄っていることについての賛否についてここで述べません。しかしながら、利益剰余金の厚みがあるから雇用吸収能力がある、といった単純な見方には、経理の立場からして組するわけには行かないのです。

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企業年金での国債の時価評価

ゴーログへのトラックバックのおかげで、アクセスが急増しております。さすがですね。
その一方「財前五郎」でいらっしゃる方も急増しています。
「財前五郎」については、次回最終回ですので、それ過ぎたら何か書いてみましょうか。

というわけで今日の日経一面
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厚労省、企業年金の国債時価評価を免除
 厚生労働省は、企業年金が保有する国債のうち、満期償還まで保有すると決めた国債については時価評価を免除し、取得価格(簿価)で資産に計上できる会計ルールを今月中に導入する。長期金利が上昇(債券価格が下落)した場合でも評価損を出さずに済むため、長期の安定資産として国債を購入しやすくなる。企業年金の負担を軽くするとともに、国債の安定消化にもつながりそうだ。
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このWeb上にはないのですが、本紙には図が書いてあって、国債価格の時価の下落が、「企業財務にも影響なし」と書かれています。これは不正確かと。

会計上、年金資産は公正価値で評価する旨、退職給付会計基準には書かれています。で、公正価値とは自発的な相対取引時の価格で、数理評価額は公正価値に該当しないということになっています(実務指針)。したがって、厚生労働省の方針がどうであろうが国債は企業会計上時価評価されることになるのではないでしょうか。

確かに、満期保有目的の国債を基金の会計上の評価額を変更した場合は、将来の掛金計算に影響を及ぼすためその意味ではキャッシュフローの負の影響額を一時的に回避することになるのでしょうか、それを企業財務に影響なしと言ってしまうのはいかがなものかと思います。

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腹の定まったフリのしかた

「米国の資本主義の凄さは、危機に際してのこうした自浄作用にある。資本主義の暴走に対する制御装置が働くのだ。少なくとも制御装置を働かせようという社会的な強い意志が発揮される(少なくとも制御装置が働いていると見せかけようとする)」(会計戦略の発想法 p136)

前回引用した木村剛氏の著書の一部ですが、似たような表現は別のところにもあります。

「ここで早房氏が唱えている常識を、建前論と割り切ることなく、「会計」のあり方を追求している(あるいは追求するフリを懸命にしなくてはならない)欧米諸国と、この程度の基本常識すら「常識」として普及していない日本の間には、かなりの距離感がある」(同著p64)

ここで言う「常識」とは一言で言うと粉飾決算はいけない、ということなのですが、ここでも「追求するフリを懸命にしなくてはならない」という表現が見られます。個人的には粉飾決算の誘惑という本音は日米で変わることはないと思いますので、「フリをする」という表現は実にリアルに感じます。

などと考えていたところ、当の木村氏がゴーログ(いや失礼、コラムでしたか)< CSRを語る前に、内部管理体制を整備せよ [コラム] >で、「フリをする」を以下のように使っています。

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(1) 不祥事が発覚したことに対して、当局や業界団体が、お題目ばかりの実態や実務を無視したキレイゴトのルールを策定する。
(2) 日本企業は新組織を立ち上げたりしてルールを遵守するフリをするのだが、腹の中では「人の噂も75日」を決め込む。
(3) 結局、実効性がない対応に終わるため、同様の不祥事が再び発生する。
(4) 世論の批判に迎合するかたちで、死刑宣告のような厳しい罰則ルールを導入する。
(5) ところが、現実的には厳しい罰則を適用する腹が定まっていないため、少なからぬ日本企業は再び遵守するフリをするだけに終わる。
(6) 結局、同じような不祥事が発生し、当該企業の経営者が退陣することで幕引きする。
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ここは粉飾決算に限った話ではないのすが、先ほど引用した論調と並べると、フリをすることは日本も欧米も変わらないようなので、上の論調は日本企業だけに当てはめるのは一見矛盾するようにも見えます。では、上の論調で日本と米を決定的に分けるのはどこかというと、

:腹が定まっていないため

ここですね。これは国家レベルの話になりますが、エンロン事件に端を発しそれを75日で終わらせることなく、短期でSOActを仕上げてしまい、多額の予算を割いてSECの要員を増員して、膨大な手間隙(と金)がかかる内部統制報告書を要求する。この「腹の定まったフリのしかた」には素直に感嘆してしまいます。まあこれも程度問題なので手放しで礼賛するわけではありませんが。

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SO法と牛の全頭検査

休筆宣言しておきながら、あっさり復帰です。パソコンの修理期間中にうまく会社の代パソをせしめることができましたので。

で、本題。krpさんLotusさんが、コーポレートガバナンスのコストについて論じています。その中のコメント

:②(経営者:krp注)からすると「SECこそSO法の有効性についてアテストしてくれよー」と思うのではないか、という気がします。

ですが、実はSEC規則公表の際に、コストベネフィット分析は一応為されています。こちらを参照下さい。Benefitについては定性的な決まり文句が並んでいたり、Costでは会社あたり91千ドルという金額に疑問があったり、Auditorのアテストレポートの金額がコスとに含まれていなかったりと、Lotusさんが求めるアテストのレベルには程遠いかと思いますが、一応やっていることは評価してもいいかなと。

SECが規則を公表する際は、その規則のあとにこういったコストベネフィット分析が添付されているのが通例のようです(SEC規則に常に目を通しているわけではないので、絶対そうなのか、あるいは根拠法などがあるのかどうかはよく知らないのですが)。コストに見合わない規制は行わないという考えが徹底していることの現われかと思います。こういう国に、牛を全頭検査しろなどと要求するメンタリティーを理解しろなどということがそもそも無理なことなのでしょうね。

:今のSO法の妥当性はさておき、エンロンやワールドコムの事件を踏まえて、このようなスピードで企業から不満が出るほどの厳しさの法律を作るところがアメリカのすごいところだな、という点は本当に感心しています。

この点は本当に尊敬できます。目を見ては言えませんけど。
いまや竹中氏のブレーンの肩書きよりもゴーログ主催者といったほうが名が通る木村剛氏は著書「会計戦略の発想法」でこのように言っています。

「米国の資本主義の凄さは、危機に際してのこうした自浄作用にある。資本主義の暴走に対する制御装置が働くのだ。少なくとも制御装置を働かせようという社会的な強い意志が発揮される(少なくとも制御装置が働いていると見せかけようとする)」p136

このような趣旨の論調はいろいろな方の文章で見られるのですが、「見せかけようとする」という表現が独特でかつ秀逸で、かっこ内の文章があることによって説得力がかなり増しています。この「見せかけようとする」力は確かにかなり日米差があると思います。こんなことやったってしょうがないじゃないかと米国も本音では思っているのでしょうが、この「自浄作用があると見せかける」力のほうが大きいのでしょう。

とここまで書いて、これはさっきの牛の話と立場が逆なのではないか、とふと思いました。ってことは、そもそも牛肉の全頭検査による安心感のBenefitと資本市場の信頼性のBenefit計算に大きな日米差がある、ということでしょうか。


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代行返上 By幸田真音

アクセスログをとっているのですが、最近代行返上で検索してくる方が急増しております。代行返上についてはちょっとだけ触れただけなのに、なぜかページランクが上がってしまったようです。たいした収穫がなかったであろうことを申し訳なく思います。

今月後半から来月にかけては、いわゆる過去分返上が終了することで、最終的な会計処理が迫られることで(あまりここを詳しく書きすぎると、私の出自がばれてしまうんですよね。。。)、いろいろばたばたするであろうと同時に、会社やグループ会社の経理担当者向けに、退職給付会計の講師をしたり、来月は子会社に出向いて指導に行ったりと相変わらず年金会計にはまっている状態。そんな中、こんな本が出たので中身も見ずにネット経由で注文してしまいました。

私は年金会計にはまっているだけで、運用などについては全くの素人なのですが、それでも資産配分(アロケーション)が重要(p364あたり)というのは素人なりにうなづける話です。そもそも数年前までは確かそのアロケーションに、がんじがらめの規制があり、それが段階的に撤廃されていったと記憶していますが、昔はそういったリスクがなかった、というかリスクが横並びであったということですね。

幸田氏が指摘したアロケーションの重要性を、会計基準上で指摘したのが、米国で昨年度末に公表された改訂SFAS132号であるといえます。ここでは実績資産配分率と目標資産配分率について重要情報として企業に開示を求めています。これは財務諸表上の注記であり、公認会計士の監査を必要とする項目です。SFAS132号の改訂事項は他にもいくつかありますが、この年金資産情報が改訂のメインであるようで、それだけ投資家サイドの要求が多かったということなのでしょう。

それにしても、これだけタイムリーな話をタイムリーに筆にできるというのは、さすがこの人ならでは、という感じがします。私にとっても珍しく一ヶ月に三作もの小説を読むことになりました。あと二作はって?もちろん「蛇にピアス」と「蹴りたい背中」です(笑)。

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東武鉄道の土地評価差額金

追記

電車乗って冷静に考えてみると、土地評価差額金は商法で会社単体ごとに認めた特例であり、子会社個別決算で取り崩したものを、連結仕訳で修正するなどあり得ない話なのでしょうね。一応納得。ただやはり感覚的に気持ち悪いのです。

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東武鉄道の土地評価差額金

(注:アップロード失敗のため、原文を思い出しながらの再投稿です。従って投稿日時を修正しております)

東武鉄道の子会社所有資産の買い取りおよび業績予想の修正についてを見てどうにもピンとこないこと。

なお、この買取により、当期連結損益において、固定資産売却損失3,162百万円及び土地
再評価に係る繰延税金負債の取崩による法人税等調整額12,396百万円が発生いたします。

連結子会社から土地を買い取ることによって、損失が発生する模様。子会社の東武百貨店が保有する、再評価済みの土地を買い取るとのこと。再評価した価額より時価が下落しているため、子会社が売却損を計上し、それがそのまま連結決算に反映されるということでしょう。こういう会計基準になっているんでしたっけ?

連結決算やっている感覚からすれば、土地が子会社から親会社に動いただけで、会社の状態は何も変わっておらず、土地を横に動かしただけで損益が出てしまうという状態がどうもしっくりこないのです。

一方の税金負債の取り崩しによる税後利益の改善、これはまだわかるんですよ。再評価した土地を売却したことにより、繰延税金負債の取り崩しが生じる。本来であれば、同時に再評価した分だけ課税所得が増大し、繰越欠損金が減少する、したがって繰延税金資産の取り崩しが生じるところであるが、もともと繰延税金資産の計上が否認されている会社では、取り崩し損が生じず、負債取り崩しの益だけが生じる。こんなところでしょうか。
これは、課税上のステータスが変わったわけだから、連結会社取引といえども連結決算に影響させる必要があるかと思います。

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カネボウ社長辞任

すっかり書き込みサボり癖がついてしまいました。
また、生活を立て直さねば。。。

これももう旧聞に属することですが、カネボウ社長が辞任を表明しました。

当然ですね。

私が引っかかったのはなんと言っても彼の
「公的機関だから、きっと高く買ってくれるだろう」
との発言。

二重に引っかかりましたね。

一つは、産業再生機構といえどもディールの相手先であることには変わりないのに、価格決定前に「こちらのほうがデューデリが甘そうだから」とでも言わんばかりの発言は、なんともなめきってますね。

もう一つは、公的機関だからという部分。すなわち、花王の目は厳しいが、納税者の目は節穴だといわんばかり。花王は無駄遣いしないけど、税金だったら無駄遣いしてもいいということですかね。

この発言一つとっても、経営者としてのセンスを疑うなぁと。

もしこのような感覚で産業再生機構が利用されるなら、米国企業会計にならって納税者によるのれんの減損テストなんてものを考えたほうがいいのでは、などとふと思ってしまった。
(ふと思っただけです。具体性についてあまり突っ込まないでね)


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費用計上とキャッシュフロー

経営・会計通信さんのリンク集に加えていただいた模様です。改めて眺めますと、会計系の有名どころが名を連ねており、何か今までの私の書き込みが非常に恥ずかしくなります。というわけで、多少は会計系の書き込みを。

改めまして経営・会計通信さんの費用計上とキャッシュフローより。

Take the case of Baxter International. Recently I was reading its annual report when I came across this peculiar paragraph. "In accordance with Statement of Financial Accounting Standards (SFAS) No. 142, 'Goodwill and Other Intangible Assets' … effective January 1, 2002, goodwill is no longer amortized, but is subject to periodic impairment reviews. Management is increasing R&D and marketing spending to drive the company's future sales growth, offsetting the reduced expenses due to the elimination of goodwill amortization." The first sentence is fine -- it simply describes a new generally accepted accounting principle. The second sentence, however, borders on the bizarre. ヘルスケア企業 Baxter International を例にとろう。最近同社のアニュアルレポートを読んでいたら、次の段落に出会った。「SFAS142により営業権は償却資産ではなくなり、定期的に減損するかを検討することとなった。経営陣は、将来の売上増加および営業権減価償却費の減少を補うために、研究開発費と営業費を増加させている。」最初の文章は、新しい会計基準について簡潔に記述しているだけなので良い。しかし、2つ目の文章はおかしいのではないか。

あんまり引用すると長くなりますので、これくらいにとどめますが、このケッツさんとやら、相当お怒りのようですね。確かに彼の言い分は、2つめの文章の解釈が正しいのであれば、大意は私も賛成です。

しかし、nativeの大学教授の英文解釈に異を唱えるのもなんなのですが、2つめの文章のoffsetingって、果たしてそのような因果関係を示しているのでしょうか?私などは普通に読んで「経営陣はR&D費用や販売費を増加させているので、(結果として)のれんの償却停止による損益の改善効果はそれほど現れていない」と読んだのですが、これって好意的に解釈しすぎですかね。

確かにのれんの償却費が減ったのを理由に研究開発費等を増やしたのであれば、正しい判断とはいえないかと思います。しかし、いまどきの経営陣、その違いが分からないほどバカではないと思いますし、よしんばバカだったとしてもそのバカさ加減を正直にさらけ出すほど、MD&Aの起草者が間抜けだとも思えないわけです。これが自らもMD&A起草担当をやってた立場としての正直な感想です。

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トラックバックと国際会計基準となっち

あ、どうしよう、トラックバックを受けてしまいました。
あまり想定していなかった事態なので(笑)、あせってます。
いや、歓迎しないわけじゃないですよ。ブログ流ネチケットがまだわかっていないだけの話で。

てなわけで、トラックバックの問題について「トラックバックの有効な使い方を考える 」とそのコメント、トラックバック先をいくつか読みました。Niftyココログをはじめて、他のプロバイダも追随しようとしており、今年はブログが一気に普及するのでしょうか。そうなるとまたいわゆるネチケットなどというものがどんどん変遷してくるのでしょうかね。ま、なんにしてもまだまだ私の知識不足は明らかで、この問題についてはまだ語る資格なしです。

今日は午前中はJUSCPAの専門部会の勉強会。アジア各国の国際会計基準の導入状況の報告。

昨日のFun、本日のポップジャムともなっち卒業特集。懐かしい映像満載。やっぱりLOVEマシーン以前がいい。

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代行返上

厚生年金基金の代行部分の返上が最終段階となってきたとのことで、最終値の積み上げに追われた昨日でした。

といっても、ピンと来る方はごく僅かかと思います。退職給付会計についは、2月に社内講師を依頼されており、それまでに説明資料をまとめぬばなりません。完成しましたら、社外秘に反しない範囲でアップロードして皆さんのご意見を仰ごうかと思っています。

代行部分というのは、本来国が行わねばならない年金業務分を企業の厚生年金基金が代行して行っている部分を言います。携帯の文字数がないので続きは次の機会に。

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